
2009年11月11日の放送の宗教朝礼より
おはようございます。これから宗教朝礼を始めます。先週の秋のつどいでは、大変おつかれさまでした。残念ながら、私は参加することができませんでしたが、来年を楽しみにしています。
さて、今朝は、人と人との「出会い」について話をしたいと思います。私は、これまでの人生で多くの人々と出会い、影響を受けてきました。その中でも、特に重大な出会いについて、話していきます。
まず、外せないのは、自分の家族との出会いです。父と母、2歳上の兄、4歳下の弟という家庭で私は育ちました。父は、優しく子煩悩で、休日となれば私たち兄弟を色々な所へ連れていってくれました。私も子どもが好きなのですが、それは父から受け継いだものかもしれません。母は、しつけに厳格でした。身の回りの整理・整頓ができない私は、いつも叱られていました。そのおかげか、今は比較的きれい好きであると自負しています。兄は、真面目を絵に描いたような人間で、小学校に入学してから高校を卒業するまで、一度も学校を休まなかったことなどを記憶しています。弟は、末っ子ということもあって、両親の愛情や心配を一身に集めてきました。高校を中退してプロのミュージシャンを目指し、夢に破れた後は大検を受けて大学へ進み、大学では資格試験の勉強のために夜間へ転部するなど、紆余曲折の人生を歩んでいます。そんな兄弟の真ん中で育った私は、両親に注目されたいという思いから、人一倍負けず嫌いな性格になりました。そしてこの性格は、スポーツという競争の場で生かされ、私の人生を大きく左右しました。
次に、高校時代の仲間との出会いについて話します。仲間というのは、在籍していた陸上競技部の仲間です。高校では、個性溢れる仲間に囲まれ、刺激を受けてきました。陸上競技で全国大会出場という成績を収めながらも、学習成績も優秀で東京の某大学に現役合格した友人。彼とは、毎日帰路を共にしましたが、いつも話題はテレビ番組のことばかり。実によくテレビを観ているようでした。部活は夜遅くまであり、休日は大会や練習があります。一体いつ勉強しているのか、まったくもって謎でした。しかし聞くところによると、どうやら彼は、1日の睡眠時間が3〜4時間という、運動部の高校生としては信じられないような生活を送っていたようです。他には、片道12㎞の道のりを、毎日走って通学した友人もいます。彼は、長距離走の選手として全国大会に出場しました。大学へ進んでからは、箱根駅伝のランナーとして活躍し、テレビでその勇姿をみせてくれたこともあります。「文武両道」という言葉がありますが、私はこの言葉を体現した仲間の姿を目の当たりにしてきました。自分はどうかと問われると自信がないのですが、この言葉は私の生きる指針となっています。
続いて、大学・大学院時代の恩師との出会いについて話します。大学3年のゼミからお世話になった恩師には、学習面で感化されました。恥ずかしながら、私が本気になって学習に取り組み始めたのは、この恩師と出会ってからです。学問に対して妥協がなく、授業でなかなか単位を与えないと有名だった恩師は、学生の勉強不足を嘆き、週1回、ゼミの学生を集めて「勉強会」なるものを主催していました。そこでは、海外の文献を各自で探して翻訳し、レポートにまとめて発表するという課題が与えられました。語学が苦手だった私は、この会が嫌でたまりませんでした。しかし、語学力のなさを罵倒されながらもなんとか参加し続け、語学が楽しいと思えるまでになりました。その後は、この恩師を慕って大学院へ進学し、公私にわたって親身なご指導を受けました。この恩師とは、今でも交流が続いています。
最後は、自分の妻との出会いです。今年の2月、私は結婚をしました。元同僚を介して知り合い、約4年間の交際期間を経て入籍しました。その中で、不思議な出来事をいくつか経験しました。特に、私の母と妻の父が幼馴染みであり、小さい頃に一緒に遊んでいたという事実には驚きました。これは結婚間近になってわかったことです。出身地が異なる私と妻には思いも寄らぬことでした。運命や奇跡といった言葉は、私はあまり好きではありません。しかし今は、少し信じてみようかと思い始めています。
人間は、様々な人々との出会いを通じて成長します。私という人間は、これまでに出会った人々の思いや考え方、生き様などによって形作られているといっても過言ではないでしょう。これから飛び立とうとしている皆さんには、狭窄な考えに凝り固まらず、何でも吸収する柔軟さを持って欲しいと願います。いくつもの価値観が入り交じり、そこから自分なりの考えや生き方が生まれてくるのだと思います。以上で宗教朝礼を終わります。
Y.S.(保健体育科)





