
2009年11月18日放送の宗教朝礼より
これから宗教朝礼をはじめます。
「本気にならなきゃ、何も変わりません。人生を他人まかせにしていたら、言い訳や悪口しか出てこない。本気になれば、失敗しても納得できるし、またチャレンジできるんですよ」
これは「熱い人」が代名詞のような元テニスプレイヤーの松岡修造さんの言葉です。彼の色々な場所での熱血指導ぶりがテレビでも流れているので、松岡修造という人、その熱血ぶりを知っている人も多いと思います。
彼は色々な場面で、子供たちに対し、「どうして諦めるんだ!」「出し切れ!」「熱い血、燃やしてけ!」などという言葉で叱咤激励をし、その言葉に答えるように子供たちはたくましく成長していきます。本当に「熱い」と言う言葉がぴったりです。結構厳しいことも言っていますし、相手に対する要望が過剰な場合も多々あります。しかし、それは相手の「ホンキ」に対する愛情が彼にあるからこそ、そのような行動に出るのです。
「いまの子供たちを見て、かわいそうだと思うのは、本気になれる環境がないこと。本気になるということは、一番やりたくないことをやって、自分を追い詰めるということです」。
松岡さんから「本気」という言葉がよく出てきます。その理由は「僕はテニスに本気になれて、夢をかなえることができたから」だそうです。彼は1995年のウィンブルドンで日本人男子として62年ぶりのベスト8進出を果たすという偉業を成し遂げています。
そんな松岡さんの言葉をどのようにみなさんは取るのでしょうか。みなさんには「本気」になれることがありますか?真剣に向き合いたい、真剣に取り組みたい、そんなものがありますか?
私は子供のころを振り返ってみて、松岡さんが言う「本気」になったものはあったのだろうかと考えました。なんだかんだ言い訳をしてしまって、本気になること自体から逃げていたことが多かったように思えます。その場が楽しければいい、どうにかなるさ、といういい加減な考えを持っていたようにも思えます。
やっと何が本当にやりたいのだろうということを考えるようになったのは高校生の時でした。それはやりたいことのために、高校に通わなかった友達の一言がきっかけでした。高校は自分で選ぶものなのに、いい訳ばかりの私に対して「なんのために高校に行くの?」と言ったのです。とても考えさせられました。それからは受身ではなく、色々なことに参加し、真剣に生活していこうとしていました。それは行事であったり、進学であったり、色々です。なので、みなさんもせっかく選んで、そして選ばれて不二聖心にいるのですから、ただ毎日を過ごすのではなく、何かを見つけてそれを目指して欲しいです。そうすることにより、毎日が充実したものとなり、そして、その力はこれから歩んでいく道を作り上げていく大事な一歩になるからです。
それは、小さな夢、目標でもいいのです。「試合で一勝したい」、「テストで満点をとりたい」とか「クラスで一番になりたい」など。しかし、そのために真剣になることが大事なのだと思います。一勝したいから、テストで満点をとりたいから、みんなと遊ぶ時間も惜しんで練習や勉強をする。「まぁいいや」、「一日くらいしなくても」、「明日からがんばろう」これは、よく聞く言葉、よく使う言葉です。しかし、こんなのでは本気、真剣とはいえません。そんな自分に対する言い訳を言わなくてもがんばれる何かを見つけて欲しいのです。
今、私は新しく習い事を始めました。とても下手で、センスもないように思えますが、やっていると楽しくて、気分がよくなります。大人になってから始めたことなので、上達するスピードはかなり遅いです。しかし、少しずつ成長しているように思えてうれしくなります。まだまだ「本気」レベルではないですが、コツコツとまじめに真剣に取り組んでいます。きちんと目標を立て、それに向けてがんばっています。大人の私でも新たに始めることができたのです。若いみなさんはもっと可能性があります。その可能性を信じ、自分を信じて何かに向けてがんばってほしいと思います。
何かに向けて行動しているとき、躓くこともあるでしょうし、時には叱られることもあるでしょう。松岡さんも子供たちに対して本気で叱っています。それは彼に「叱るのは、『この子はもっとできる』という確信があるから。自信を持たせるまで、僕は面倒を見ます」と言い切れるほどの信念があるからです。
もしかすると、彼の行動を恥ずかしいとか面倒くさいとか思う人もいるかもしれません。私もまだ学生のころは、彼の行動を恥ずかしいと思っていました。しかし、今彼の行動は素晴らしいと思えます。こんなに叱ってくれる人がいる、自分のことに親身になってくれる人がいる。これは幸せなことなのではないでしょうか。人のことでも、自分のことのように本気で考え、応援してくれる。とてもすごい人だと思います。
応援するということは、応援される人もする人も本気でないといけないのだと彼の行動、言動から感じさせられます。松岡さんほどには到底なれないでしょうが、私もみなさんを真剣に応援していきたいです。
みなさんは本気になれるものがありますか?
今、何かに集中することはありますか?
そんな松岡さんの番組がテレビ朝日系列「松岡修造の情熱チャージ 『熱血! ホンキ応援団』」(土曜午後7時)で見られます。興味がある人は見てください。きっと何かを見つけて、本気になってみたいと思うと思います。
これで宗教朝礼を終わります。
M.S.(寄宿舎・数学科)





