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宗教朝礼

 

 

 

2010年1月27日の宗教朝礼より

宗教朝礼を始めます。               

 

1月12日にハイチで大地震があり、毎日のように報道されています。通信設備もあまり整っていない国なので、正確な被害状況が把握できていないそうですが、10万人以上の犠牲者が出るともいわれています。

 どの程度の被害か想像もつかないですが、阪神大震災の犠牲者が6434人ですから、その何十倍もの被害であり、相当大きなものであることが伝わってきます。

 

 毎年1月になると、阪神大震災の特集番組が組まれ当時のことや被災者のその後の生活が報道されます。大地震の恐怖やその後の生活の大変さはそれらの報道から伝わってきます。私自身は、まだ大地震を経験したことはありませんが、阪神大震災があった時に、不二聖心からも職員と生徒が神戸にボランティアに行ったことがありました。私も、花村得一先生と高校3年生と一緒に神戸に行くことになりました。当時、新幹線は新大阪から先は不通になり、そこからバスを乗りついで現地に到着しました。被災地に近づくにつれ、あまりの惨状に目を疑いました。テレビで見る映像とは違い、これは現実だと受け入れられず、映画を見ているようでした。ある自動車屋の建物では、2階の部分がそのまま

一階のショールームにある数台の自動車の屋根に乗っかって支えられていました。倒れた阪神高速道路の横を走って三宮駅まで着きました。公園には仮設のトイレが建てられていましたが、その周囲には汚物が散乱していました。道は所々倒壊した建物でふさがれ、それを避けながらようやく避難所の教会に着きました。そこには、寝袋にくるまった人たちが大勢いました。このような混乱した状況の中、来たのはいいが、一体どんなボランティアが出来るのか、かえって足手まといになっていないか不安になりました。

 

 与えられた仕事は、教会の人と一緒に夜回りをしておにぎりを配ったり、困っている人がいないか確認し、神父に報告することでした。公園では、土の上にそのまま布団を引いて寝ている夫婦がいて驚きました。声をかけていいものか迷いました。話してみると、実は神戸には地震が起きた後に九州からやってきて暮らしているとのことでした。その理由はいろいろな支援物資がもらえるからだとわかりました。この時、神戸には全国からそのような人が集まっていることを知り、びっくりしました。

 あと衝撃的だったのが、全身血だらけでうずくまっている人がいて、どう対処していいかうろたえていたときに、神父がその人を抱きかかえて病院に運んでいく光景でした。助けなくてはと思いながらも、血まみれの人を抱え上げるような行動は自分にはとれないだろうと思いました。

 

 本来、被災された人を援助するのは国や行政の役割ですが、それらの援助が行き届かないところで、教会の人たちは本来自分とは関係のない人たちのために、食事を配り、布団を与え、援助を差し伸べているのを見て、この行動をかき立てるものは何なのだろうと考えました。言葉だけではなく、キリストの教えを具体的に実践していることを知りました。そして、もしこの教えがなかったら、この被災者は助からなかったかも知れないと思うとき、神様の存在を感じずにはいられませんでした。

 

 何年後かに神戸を訪れたとき、もう街はきれいに復興され、その時の面影はなく、明るい観光地のイメージを取り戻していました。 ただ、あの時の情景、感じたことは鮮明に蘇ってきました。

 

 

  大地震は、自然災害であり誰が悪いという訳ではありませんし、人間の力で食い止められるものでもありません。それこそ、神にお祈りするしかありません。伊豆・東海地方でも、最近たびたび中規模な地震が頻発しています。私たちにとっても人ごとではありません。被害を最小限に食い止める努力をこれからも続けていかなければいけないことを痛感しました。

 

 そして、今回のハイチ大地震で被害に遭われた方々が一日も早く、平穏無事な毎日を送れるようにお祈りします。

 

 これで宗教朝礼を終わります。

J.K.(数学科)

 

 
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