不二聖心からのお知らせ

2026.05.20
2026年5月20日放送の宗教朝礼から
今週金曜日はいよいよ体育大会ですね。各学年の団結・各色の勝利に向けて全力で練習をしている真っ只中で、色々悩みや疲れも溜まっていると思います。この数分は少しでも心を落ち着かせることができるよう、暗い話にはなってしまうのですが、頑張る勇気・人を思いやる心を少しでも養うことができいれば幸いです。
僕が高校1年生の時の12/24クリスマスイヴに、大切な友人の1人が天国へと旅立ちました。そのことを知ったのは命日の2日後。彼は友人の間ではいわゆるいじられキャラ的な面があったので、最初は誰かの趣味の悪いいたずらだと信じることが出来ませんでした。しかし徐々にそれが真実であることを理解したとき、悲しみよりも先に「なんでだろう」という疑念で頭がいっぱいでした。この前まで普通にみんなと話していて、亡くなる3日前も元気に部活に励んでいる姿を見たばかりなのに、と。葬儀は密葬で行われたため、彼の最後の顔を拝むことも出来ず、今でも彼がなぜ自ら命を絶ったかは分かりません。
その後悲しみからも立ち直り、同級生のみんなも前を向いて各々の道を歩んでいますが、今でもふとした時に僕は彼のことを思い出します。仮に今彼が生きていたとして、関わりが全くない可能性も十分あり得ますが、そのような別れ方をしてしまったので、これからも僕は彼のことを忘れることは決してないでしょう。
少し前ですが、色々なことが重なってしまい、生きることに希望を見出せない時期が自分にはありました。自分で命を捨てようとは思わないけど、寝たまま目覚めなければ良いのに、交通事故にあってそのまま…と、とことん追い詰められていました。今ではもう回復しましたが、その時に初めて彼の気持ちが少し理解できた気がしました。もう色々限界で何もかもがどうでも良くもなってしまった。もし彼がその時の僕よりも苦しい状況にいたとしたら、正直僕には彼を引き留められる自信がありません。
人間は恐らく、同じような立場にならないと、本当の他者の気持ちは分からないのだろうなと学びました。そんな僕から1つ皆さんに言えることは「これからの人生、色々なことを経験して欲しい」ということです。もちろん悲しい経験をするべきとは思いませんが、人生経験が豊富な人の言葉には、年齢関係なく重みがあるなと感じます。
女優兼タレントの芦田愛菜さんは17歳の時のインタビューでこんな発言をされていました。
「裏切られたとか期待していたとか言うけど、その人が裏切った訳ではなく、その人の見えなかった部分が見えただけで、その時にそれもその人なんだと受け止められる揺るがない自分がいることが、信じることだと思いました。」
僕としては子役のイメージが未だに強い彼女ですが、この歳でこんなに達観した見方ができるのかととても驚きました。これも芸能界という競争の激しい環境で育ってきた、彼女だからこその言葉だと感じています。
みなさんにもこの学院生活の中で、沢山の知識・経験を経て、困っている人に手を差し伸べられる・寄り添おうとすることができる人になって欲しいです。みなさんの人生に沢山の幸がありますように。これで宗教朝礼を終わります。
K.M.(数学科)





