卒業生の声

由尾 瞳さん

早稲田大学 准教授

イェール大学 英文学科 学部課程修了 
東京大学大学院 人文社会研究科(英語英文学) 修士課程修了 
コロンビア大学大学院 東アジア言語文化研究科(日本文学) 博士課程修了
 不二聖心では、ひたすら文学少女でした。9歳から13歳までアメリカに住んでいたこともあって、英語が大好きで、図書館で見つけた英語の小説をひたすら読んでいました。そして、高校2年の時にE.S.S.クラブで、シェイクスピアの「Much Ado About Nothing」という喜劇を上演したことは一生の思い出です。卒業後は、アメリカ東部にあるイェール大学に進み、念願のイギリス文学を専攻しました。そのあとは長い大学院生活を東京とニューヨークで10年近く過ごしましたが、好きなことをとことん勉強するという時間は、自分の人生において本当に貴重だったと思います。現在は早稲田大学文化構想学部の「国際日本文化論プログラム」で教鞭をとっています。日本学生と海外学生を相手にグローバルな観点から日本文化を教えながら、研究者として毎年北米やヨーロッパの学会に参加しては共同研究をしています。
 日英米の女性作家を研究している私にとっては、女性として生きていくこと、女性としての悩み、喜び、それらを文学を通して考え、学び、また学生に教えていくということは、人生の仕事としてとても大事にしていることです。それは、不二聖心という女子校で中高生活を過ごした影響が強いと思います。学生の皆さんも不二での経験を大切にして、自分のライフワークを見つけていってください。


NHKディレクター 

聖心女子大学文学部初等教育学科卒業
英国 サセックス大学院(戦争平和学修士)
 私は不二聖心で“夢”を見つけることができました。きっかけになったのが中学3年時の卒業研究です。「第二次世界大戦下の子供たち」をテーマに、戦争が子供たちの心に残す深い傷と“平和”の大切さを知りました。高校でも「自主研究」として研究を続け、“平和”に携わる仕事に就きたいという“夢”となっていきました。大学時代はユーゴスラビアやカンボジアでボランティアを行い、イギリス留学後は仕事として“平和の大切さ”を伝えるメディアを選びました。
 高校生の時、アフリカで看護師として活躍する女性のお話を伺い、「私の普通は世界の普通ではない」ということを学びました。それは今、世界のさまざまな人とコミュニケーションをとるときに役に立っています。大切なのは相手の“背景”を知ることです。相手を受け入れ認める力は、世界の人たちとコミュニケーションをする上で、英語よりも大切な力です。
 不二聖心で、私は自分で考え、切り拓く力を獲得しました。同級生と今でも集まりますが、自然あふれる中、多くの行事などを通して深めた絆は強いものです。それは、腹を割った真剣な討論をしたからです。皆、自分で考え、行動できる友人ばかりです。ぜひ、そんな力と仲間を見つけていただけたらと思います。



統計数理研究所勤務

2017年 第10回「資生堂女性研究者サイエンスグラント」受賞
平成31年度 科学技術分野「文部科学大臣表彰 若手科学者賞」受賞


北里大学理学部物理学科卒業
東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 博士課程修了

 私は不二聖心を卒業後、北里大学理学部物理学科に入学し、首席卒業後は東京大学大学院に進学、博士号を取得しました。博士号取得後は、東京工業大学、理化学研究所の研究員を経て、現在は文部科学省所管の統計数理研究所にて、物理学や数学に関する研究を行っています。
 不二聖心では、奉仕活動や募金活動、宗教の授業を通して、様々な立場の人々とかかわり、多くのことを学びました。発展途上国にある姉妹校のシスターや、奉仕活動で訪問した施設の方々との触れ合いは、不二聖心卒業後の人生を選ぶ際の拠り所となりました。不二聖心で学んだことを思い起こすと、現在の研究において直面する大抵の困難は、何でもないことのように思えてくるので不思議です。
 私は空き時間に趣味として物理や数学の問題を解くような学生だったので、今思うと、あまり一般的な学生ではなかったかもしれません。しかし、それを笑って受け入れてくださる懐の深いシスター、先生方、友人たちに恵まれました。そのおかげで、私は自分の適性や、好きなことに誇りを持つことができました。不二聖心での6年間は、今でも心の支えになっています。

卒業生

 私は不二聖心での学院生活で学んだ「共生」という言葉を今でも常に心に留めて生活しています。これは当時の学校目標として挙げられていたもので、仲間や家族、たくさんの方々と支え合って私たちは生きているのだということを示しています。
 大学生活では実習や試験勉強で友達や先生方、患者さん方と触れ合う機会を通して「共生」という言葉の持つ意味を深く考えることができました。将来は、患者さん方はもちろん、共に働く病院の仲間など多くの人と支え合い「共に生きる」医師として働きたいと思います。

高橋愛美さん

2015年3月本校卒業

聖心女子大学文学部国際交流学科在学中

 不二聖心では、国際交流の機会が多くあります。高校生の時、タイ体験学習に参加し、ホームステイやスラム街の幼稚園へ訪問、現地の学生と交流をした経験は、大学の学びでも生かされています。また、私は高校2年の春休みに「ESD国際交流プログラム」でドイツ・フランスへ2週間、ユネスコ本部などを訪問しました。このような経験は、今の学科に進もうと決めた大きな礎となっています。
姉妹校の聖心生とは、夏の体験学習やSOFISを通して関わり、大学でも良い関係を築くことができました。私は12歳から親元を離れ、友人たちと寄宿舎で過ごしました。このような伸び伸びと過ごすことができたのは、豊かな不二聖心の環境があったからだと思っております。

武田幸子さん

外務省経済局経済連携課事務官

上智大学法学部卒業

 私は外務省入省後,ポルトガル、ブラジルに計7年間赴任し,帰国後は経済協力やFTA交渉等に携わってきました。
 最初に外国に目を向けるきっかけとなったのは,中学生の頃,皆でクッキーを焼いて販売し,ウガンダの姉妹校に支援をしたことでした。世界に147校もの姉妹校を有する不二聖心は,都会の喧噪から離れ,大自然に囲まれながら,外国にも目を向けることのできる恵まれた環境にあります。韓国やニューオーリンズ、フィリピン等での海外体験学習、留学生との交流,また外国で貧困や災害に苦しむ人々を支援する機会もありました。
 外務省では、不二聖心での体験がきっかけとなって関心を持ったアフリカへの経済協力を担当する機会もあり、小学校建設や教育支援等に携わり、日本の支援が少しずつでも貢献している様子を見ることができました。海外では物事が日本のように計画通り進まず苦労することもありましたが,国籍に関わりなく友人となり,また大変な仕事も共に乗り越えてきた現地の同僚は今でも大切な存在であり,赴任先の2カ国はともに第二の祖国のように感じます。私にとって,不二聖心で過ごした6年間は,言葉や異文化の壁を乗り越えていくための大きな支えとなっています。

別所知佳さん

外筝・三絃演奏家

生田流宮城社教師
名古屋外国語大学非常勤講師

聖心女子大学文学部教育学科卒業
東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業

 不二聖心では毎年学校目標を掲げていましたが、その中で、“賢明な女性”というものが特に印象に残っています。寄宿舎生活では多くの規則があり、例えばいくら試験前でも、消灯後に寝室で勉強していれば、お叱りを受けます。勉強さえしていればよいというのではなく、決められたことを守る姿勢も同じように大切にされているのです。求められたことは、限られた時間の中で集中し、きちんと成果を出すことでした。
そこで鍛えられた私には、“やれる、やれない”ではなく、“やるんだよ!”という強い意志が植えつけられました。
聖心女子大学で心理学を学びながらもその後の進路を筝の道に定めた時も、卒業論文と東京芸術大学合格を目指した稽古の同時進行を、そのある種の頑固さが支えてくれました。現在の演奏活動でも、舞台の幕が上がれば何が起ころうとも逃げることはできません。
懸命に、そして賢明に物事に向かう、そんな大切な日々の気構えを不二聖心での教育からいただきました。宝物です

長谷川恵美さん

日本航空株式会社
客室乗務員

聖心女子大学文学部英語英文学科卒業

 私は日本航空の客室乗務員として、現在は主に国際線に乗務しています。
客室乗務員には、保安要員とサービス要員の2つの役割があります。サービス要員として必要なホスピタリティーとコミュニケーション力は、突然備わるものではありません。その土台は、不二聖心での生活で培われたと思っております。
定期的に行う奉仕活動では、施設の掃除・慰問を通じて優しさや思いやりの心を学びました。月に1度の節約弁当(おかずを節約してそのおかず分の100円を募金する)は、入学当時はとても衝撃的でしたが、今では懐かしく思います。
高校2年の時に参加したアメリカ体験学習では、修道院や現地の聖心生宅でのホームステイ、歴史の勉強を通じてグローバルな視点を持つことができました。今でも当時のホストファミリーとはお付き合いが続いています。
富士の裾野にある不二聖心ならではの行事である富士登山では、忍耐力が備わり皆で登りきるというチーム力や充実感を得ることができました。
現在、客室乗務員として活躍できているのも、不二聖心での学校生活のお陰です。様々な機会を与えてくださった不二聖心にとても感謝をしております。