フィールド日記

2018.11.13

土曜講座~コケ入門~

 先週の土曜日に、高校生の希望者を対象とした土曜講座が行われました。テーマは「コケ入門」です。はじめにスライドを用いてコケ植物の分類や生態について学び、その後フィールドに出て不二聖心に生育するコケの観察を行いました。観察をしながら、それぞれ気に入ったコケを採集し、苔玉作りを行いました。下の写真は完成した苔玉です。一緒に採集したカエデやケヤキの種子を埋めているので、春の芽生えが楽しみです。

2018.11.10

10月の野鳥の調査

 日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が10月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。

10月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。
 1.ヒヨドリ    64羽
 2.ホオジロ     7羽
 3.メジロ     32羽
 4.ハシブトガラス 16羽
 5.ヤマガラ     6羽
 6.アオゲラ     3羽
 7.ハシボソガラス   2羽
 8.モズ       4羽
 9.シジュウカラ    3羽
10.ウグイス     1羽
11.トビ        5羽
12.スズメ     2羽
13.キセキレイ    1羽
14.コジュケイ     1羽
15.ガビチョウ     4羽
16.ソウシチョウ   2羽
【特記事項】
1.モズの「高鳴き」が3箇所で聞かれた。来年の春までの縄張りを確保するために必死で鳴いている。
2.植物ではアキチョウジが見られた。
3.蝶ではワラビの葉に止まったルリタテハが見られた。

2018.11.09

ハダカホオズキ

 共生の森の近くの林でハダカホオズキを見つけました。光沢のある赤い実がたくさんなっており、よく目立ちます。同じナス科のホオズキは、花後にがくが発達し果実を包み込みます。しかし、本種は花後にがくが発達せず、むき出しのままです。これが和名の由来と考えられます。

2018.11.06

リュウノウギク

 正門から聖心坂を上っていく途中にリュウノウギクが咲いています。いずれも斜面から垂れ下がるように咲いています。栽培されるキクと同じキク属の仲間で、和名は葉をもむと竜脳と呼ばれる香料に似た香りがすることに由来します。実際に葉をもんでみると、クスノキに似た香りがします。

2018.11.02

カラスウリ

 カラスウリの果実が赤く色づいています。花は夜に咲き、翌朝にはしぼんでしまうのであまり目立ちませんが、赤い果実はよく目立ちます。

 果実の中にはたくさんの種子が入っています。種子は下の写真のように中央部が帯状に膨らんだユニークな形をしています。この形を大黒天の顔に見立て、財布に入れておくとお金がたまるという言い伝えもあるそうです。

2018.10.30

ヤマノイモ

 ヤマノイモにムカゴ(珠芽)が見られるようになりました。ムカゴは茎の一部が太ったもので、地面に落ちるとそこから新たな植物体が生じます。ヤマノイモの肥大した根は自然薯(じねんじょ)と呼ばれて食用にされますが、このムカゴも食用になります。

 夏から秋にかけムカゴをつけることは、オニドコロやヒメドコロなどの近縁の種と見分けるときのポイントにもなります。

2018.10.26

ヒキオコシ

 ススキ野原にヒキオコシが咲いています。和名は弘法大師が草の絞り汁を重病人に飲ませたところ、起き上がったという伝説に由来しています。古くから薬草として用いられたようでエンメイソウ(延命草)という別名もあります。

 花はシソ科らしい「唇形花(しんけいか、花びらが上下に分かれ唇のような形の花)」で、雄しべや雌しべが花びらより長く飛び出しているのが特徴です。個体によって雄しべが長く雌しべが短いもの、雄しべが短く雌しべが長いものの2形があり、上の写真の個体は前者のようです。

2018.10.23

コシオガマ

 共生の森からオークヒルに向かう途中のススキ野原にコシオガマが咲いています。ハマウツボ科の半寄生植物で、自ら光合成をしながらも、根では他の植物にとりつき栄養分を奪っています。


アフリカでは同じハマウツボ科の植物が農作物に寄生して甚大な被害をもたらしています。そこで、日本の研究グループはこのコシオガマをモデル植物として寄生に関する研究をしているそうです。近い将来、コシオガマの研究から得られた知見によって寄生植物による深刻な農業被害が解決する日がくるかもしれません。

2018.10.19

アキグミ

 数年前に高校1年生が共生の森に植栽したアキグミがたくさんの実をつけています。同時に植えた他の樹種に比べ、鹿の食害も少なく、大きく育っています。

 グミの仲間の葉や枝は白銀色の特徴的な輝きをもっています。下の写真はアキグミの葉の裏面を双眼実体顕微鏡で観察した様子です。「鱗状毛(りんじょうもう)」と呼ばれるうろこ状の白い毛が密に生えています。

2018.10.16

シロスジカミキリ

 先月の台風の後に共生の森に行ってみると、コナラの木が根元から折れてしまっていました。折れた部分をよく見てみると、シロスジカミキリがいました。5cmほどの大きなカミキリムシで、国内最大種だそうです。

 シロスジカミキリの幼虫は木の中で2年以上も材部を食べながら成長します。そのため、シロスジカミキリが食い入った木は強度が低下し、台風などで折れてしまうことがあるそうです。このコナラには複数のシロスジカミキリが食い入った形跡があり、内部はすでにぼろぼろになっていました。