フィールド日記

2020年01月

2020.01.31

タゴガエル

十字架の道行のショートコースの近くの沢でタゴガエルの鳴き声を聞きました。繁殖期のオスは、渓流沿いのがけに生じた隙間や岩の下で鳴くことが知られています。このため、鳴き声は聞こえるけれども姿が見えないので幻のカエルと呼ばれています。不二聖心では温情坂のわずかに地下水がしみだすがけで生息が確認されていましたが、今回新たな生息場所が確認されました。

下の動画はタゴガエルの鳴き声を記録したものです。「ググッググッ」とくぐもったような鳴き声が特徴です。隙間から鳴き声が聞こえてきますが、姿は見えませんでした。

2020.01.28

アマクサシダ

十字架の道行のショートコースがある竹林でアマクサシダが見られます。和名の由来は熊本県の天草ですが、天草に限らず関東地方以西の太平洋側に広く分布しています。


羽片下側は幅が広くほぼ全裂するのに対し、羽片上側は幅が狭く全く切れ込まないこともあるのが特徴です。鳥の翼のようなユニークな形をしています。


胞子のう群は、近縁種のイノモトソウと同様に葉の縁につき、それを包むように葉が折りたたまれて膜状になっています。

2020.01.26

1月の野鳥の調査

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が1月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。
2020年1月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。

1.モズ…1羽
2.トビ…1羽
3.ノスリ…1
4.コゲラ…1
5.アオゲラ…2
6.カケス…2
7.ハシボソガラス…3羽
8.ハシブトガラス…18羽
9.ヤマガラ…1羽
10.シジュウカラ…5羽
11.ヒヨドリ…16羽
12.ウグイス…1羽
13.エナガ…20羽
14.メジロ…16羽
15.ツグミ…1羽
16.ルリビタキ…1羽
17.ホオジロ…2羽
18.アオジ…2羽
19.ガビチョウ…1羽
20.ソウシチョウ…1羽 

【特記事項】
1.先月の12月には約50羽弱で群れていたツグミやヒヨドリが極端に減少した。群れ行動から単独での生活に移行したものと思われる。
2.第一オークヒルの東側にはハゼの木が6本自生している。2羽のメジロがハゼの実を啄んでいるのを確認した。別の場所で観察したところ、ハゼの実を食べる野鳥は多くメジロ、シジュウカラ、ジョウビタキ、コゲラ、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、モズの8種類を確認した。ハゼの実が多くの野鳥の生命を支えていると感じた。

2020.01.24

コモチシダ

聖心坂の斜面にコモチシダが見られます。革質でつやのある大きな葉が斜面から垂れ下がるように生えています。


和名は子持ちシダで、下の写真のように葉の表面に無性芽をつけることが由来です。コモチシダは胞子の他に、この無性芽が地面に落ち、そこから新たな植物体が成長して仲間をふやすことができます。

葉の裏面には胞子のう群が裂片の中肋に沿って並んでいます。胞子のう群は厚い包膜にしっかりと包まれています。

2020.01.21

タチシノブ

校舎裏の斜面にタチシノブが生えています。葉は4回羽状に分かれ、裂片も細いため、とても繊細な印象です。この葉のようすがシノブに似ていて、着生のシノブに対して地上性であることからタチシノブと呼ばれているようです。

裂片の縁は内側に折れて、胞子のう群を包む膜になっています。

2020.01.17

オオカナワラビ

ヒノキ林の林床にオオカナワラビが生えています。近縁種と雑種をつくりやすく分類の難しいグループとされています。和名のカナワラビは「鉄蕨」の意味で、硬く光沢のある葉が由来とされていますが、本種は近縁の種に比べ柔らかい葉をもっています。

下の写真のように胞子のう群が小羽片の辺縁に近いところにつくことが近縁種と見分けるときのポイントになります。

2020.01.14

イワガネソウ

ヒノキ林の林床でイワガネソウが生えています。湿った樹林下などに生育する常緑性のシダです。葉は大型で光沢がある単羽状複葉です。和名は岩が根草で岩や崖の裾に生える様子が由来だそうです。

胞子のう群は包膜がなく、葉脈に沿って付きます。よく似た近縁な種にイワガネゼンマイがありますが、葉脈が網目をつくるか、網目をつくらず平行かによって見分けることができます。

2020.01.10

リョウメンシダ

校内のヒノキ林の林床にリョウメンシダが生えています。名前の通り葉の裏と表の葉質が似ています。むしろ、葉軸が良く見える表面の方が裏面のようにも見えます。


葉の裏面の下部には胞子のう群がついていました。胞子のう群には大きな円腎形の包膜があります。

2020.01.07

ホコリタケ

セカンドオークヒルの先の林道でホコリタケの老菌を見つけました。幼菌のうちは、白い肉質で食用にされるそうですが、成熟すると内部は粉状の胞子塊に変化します。このとき、雨粒などの刺激を受けると頂部に開いた穴からホコリのような胞子が放出されます。この様子からホコリタケと呼ばれています。

2020.01.03

エゾスナゴケ

駐車場の近くの岩上にエゾスナゴケが生えていました。和名に「エゾ」とついていますが、全国の低地から亜高山帯にかけて生育しています。コケは日当たりの悪いところに生えるイメージがありますが、本種は日当たりの良い岩上や砂質の土壌によく生えています。長期間の乾燥に強いことから屋上緑化などにも使われている身近なコケです。