不二聖心からのお知らせ

2026.09.02

2026年9月2日放送の宗教朝礼から

 夏休みが終わり、1週間が経ちました。そろそろ学校のリズムに戻ってこられたでしょうか。

さて、突然ですが、昨日9月1日は何の日でしょうか。…「防災の日」です。1923年9月1日に発生した関東大震災をきっかけに制定された、命と防災について考える日です。防災の日創設にあたっては、「政府、地方公共団体など関係諸機関はもとより、広く国民の一人一人が台風、高潮、津波、地震などの災害について、認識を深め、これに対処する心がまえを準備しようというのが、『防災の日』創設のねらいである。」との記述があります。
 今日まで、ニュースに目を向けると、私たちは改めて自然の凄まじさと怖さを突きつけられました。熊本で発生した大きな地震やそれによって発生した様々な事故、千葉県や北陸など各地を襲った記録的な豪雨、海外でもネパールと中国の境で起こった土石流によって1000人近くの方が亡くなり、今も多くの方が行方不明になっています。それまで当たり前だった日常が一瞬で奪われる光景を、私たちはテレビなどを通して目の当たりにしました。また、今年4月から気象庁は、最高気温が40℃以上の日を「酷暑日」と定義しました。その酷暑日が各地で観測され、私たちの健康や命などを脅かすものとなっています。酷暑も1つの災害といってもいいかもしれません。これらの災害では「想定外」「経験したことのない」などという言葉を普通に耳にします。改めて、私たちは不確実な世の中を生きていることを実感します。そして、被害に遭われた方々、今も不自由な生活や後片付けに追われている方々のことを思うと、心が痛みます。
 こうした大きな災害や厳しい環境を前にすると、私たちは自分たちの無力さを痛感します。どんなに情報技術やAIが発達していても、片付けなど復旧を進めていくには、人間の力で少しずつ前に進むしかありません。だからこそ考えたいのは、災害が起こる前、普段から「私たちはどう振る舞い、どう生きるのか」ということです。ここでは2つ挙げたいと思います。
 ひとつは、「自分自身の命と身体を守ること」です。 自分の体や命は、世界にたった一つしかないかけがえのないものです。日頃起こることを「自分ごと」として捉え、いざという時に正しく判断できる準備をしておくことです。自分を大切にし、自分の命を守る行動をとることは、すべての基本です。命があって初めて私たちは自分たちが思っていることなどを実行することができます。
 もうひとつは「集団生活の中で、互いにちょっとした気遣いや協力し合うこと」です。
地域や組織の中での「共助」、つまりお互いに助け合う仕組みが大切です。そしてこの共助の基盤となるのは、日頃の学校生活におけるマナーや思いやりです。どんな方にも日ごろから挨拶をし、困っている人がいれば適切な距離感で手を貸したりすること、また、何かが起こったときには「自分一人くらい」と思わず、周囲の安全を考えて落ち着いた行動をとることです。
 特別なことではなくても、互いにルールを守り、周囲の状況を冷静に観察すること、そうした一人ひとりのちょっとした行動が、どんなときも強い組織や学校環境を作っていきます。
 自然の猛威を止めることは、残念ながら私たちにはできません。そして、それはいつどこで起こるかもわかりません。しかし、私たちが互いに自分の命を守り、そして隣にいる人に温かい目を向けることで、どんなに厳しい環境の中でも、安心して過ごせる場所を作っていくことができます。ぜひ自分という存在を大切にしてください。
 9月に入り、学院生活の前半戦の終わりが見えてきています。皆さんがこれからも安全で、実り多い日々を過ごせることを願っています。
 これで、宗教朝礼を終わります。
M.M.(数学科・情報科)