校長室から

2013.04.09

第1回中高別朝礼の話(4月8日・9日)

おはようございます。職員室前に掛けられている絵が変わったのに気づいた方はいらっしゃいますか?本を開いた一人の少女が、大人の女性と向き合っている絵です。

  これは、スペインの画家ムリ-リョ(Bartolomé Esteban Perez Murillo、 1617年12月31日 - 1682年4月3日)は、バロック1617年−1682年)が描いた少女時代の聖マリアと母アンナの絵です。今年の学校目標「知性を磨く~若さを価値あるものとせよ~」を理解する助けとなるよう願い、職員室の前に飾りました。マリアの表情、とくに眼差し、そして指の動きなどから、学ぶ者としての姿勢のようなものが感じられます。

  アンナはマリアの母で、教会では聖人として尊敬されています。6世紀にはコンスタンティノポリス(現イスタンブ-ル)にアンナに捧げられた教会が建てられました。13世紀以降、正式に7月26日を聖アンナの祝日として祝っています。
  新約聖書の中に、アンナも少女時代のマリアも登場しません。同じ時代に書かれた他の文献から伝わる伝承によると、マリアは、長く子宝に恵まれなかったアンナと夫のヨアキムにとって初めての子供でした。子を授かると天使から告げられた時のニ人の喜びはとても大きなもので、その感謝のしるしとして、アンナとヨアキムは、3歳になったマリアをエルサレム神殿に奉献したといいます。誕生前から、そして生まれた後も、マリアの中には神様や周りの方々の思いや祈りが込められていたのです。

  皆さんも同じです。あなたたちも、誕生前から今日まで、ご家族や、神様、そして先生方の思いの中にいます。もちろん、皆さんご自身も、自分に対する願いや、夢、希望があると思います。どうぞ、それを大事に育んでください。今日から授業が始まります。自ら学ぶ姿勢を大切にしながら、学ぶ喜びを体験していくことを願っています。