校長室から

2022年01月

2022.01.27

富士山が見ていた

  「富士山が、つねにこの時代を見ていました」――、1月26日、学院で、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のプロデューサー吉岡和彦氏、伊豆の国市学芸員の池谷初恵氏の軽妙な掛け合いによる講演会が催されました。「学院と北条氏の位置関係」、コロナ禍前に中学1年生が祈りの会で宿泊していた天城山荘の位置を確認しながらの説明、番組製作の裏話等により、親近感をもって駿河の国や鎌倉武士の世界に引き込まれていきました。

 このドラマは北条義時を中心としたHistory、つまり「His Story」であるけれども、北条政子が「尼将軍」と呼ばれるようになったことからもわかるように、必ずしも女性の力が弱かった時代ではない、女子学院で学ぶ皆さんに、女性であることにプライドをもってHer Storyの観点からもこのドラマを楽しんでほしいーーと仰っていました。富士山のもとで展開される今後のストーリーが、ますます楽しみになりました。

2022.01.21

茶草場農法

 今、学院の茶園の畝間には、ススキやササが敷かれています。茶の木の根元を覆ったこれらの草は、10年以上かけて土に還るといわれます。畝間を歩くと、足に心地よいふんわりした土が感じられるのはそのためなのでしょう。これらの草を敷くことにより、お茶の風味や品質が良くなるともいわれます。茶草場で生物多様性が保たれていることも、「静岡の茶草場農法」が世界農業遺産に認定された理由といわれます。自然の営みと調和して生きることの大切さをしみじみと感じます。


 雨も雪も、ひとたび天から降れば むなしく天に戻ることはない。 それは大地を潤し、芽を出させ、生い茂らせ 種蒔く人には種を与え 食べる人には糧を与える。 そのように、わたしの口から出るわたしの言葉も むなしくは、わたしのもとに戻らない。 それはわたしの望むことを成し遂げ わたしが与えた使命を必ず果たす。(イザヤ書55:10-11) 

2022.01.13

「鎌倉殿の13人」

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が、1月9日から始まりました。この日の放送では、本学院オークヒル(セカンドヒル)や林の中で撮影された場面等も登場しました。冒頭からオープニングまでと、最後に北条義時が馬に乗って逃げるシーンのほとんどは、学院で撮られたものです。
 撮影は7月に行われました。主演の方はじめ武者姿の俳優の方々が、馬に乗ってキャンパスを移動していたのですが、NHKとの約束があったため、何も知らされていなかった生徒たちは、広いキャンパスゆえ撮影に気づくことなく、ひたすら勉学に励んでいました。
 校内には、NHKよりいただいた番組のポスターが貼られています。今月25日には、NHKプロデューサーの吉岡和彦氏等が来校され、伊豆の国市学芸員の方々による大河ドラマ放映記念講演会が開催される予定です。学院の自然の恵みに思いを馳せつつ、全校生で、臨場感をもって鎌倉時代の歴史を学び深めることができることでしょう。

2022.01.07

修道院からの祈り

 冬休みの間も、修道院では生徒たちのために祈りが捧げられています。オミクロン株の拡大が伝えられる中、皆で健やかに新年が始められますように。今日は、2人のシスターたちの納骨式も行われるので、その方々のお取次ぎも願い、お祈りいたしました。

 そして、明日から始まる入学試験に臨む方々の上にも、神様の祝福をお祈りいたします。学院の命を受け継ぐ未来の妹たちに会えるのを楽しみにしながら、生徒たちも心をこめて準備を手伝ってくれました。それぞれの方が、十分にもてる力を発揮できますように。

 Courage et Confiance!

2022.01.01

2022年のはじめに

明けましておめでとうございます。

聖心の森の奥にそびえる富士を仰ぎつつ、新しい年が祝福に満ちたものになりますようお祈り申し上げます。