校長室から

2014.04.15

中高別朝礼の話(2014年4月14日、15日)

 4月16日に、聖心会の総長Sister Kathleen Conanと総長顧問のSister Kim Sook Heeが、聖心会日本管区長のシスター新庄美重子とご一緒に学院を訪問されます。
現在の総長様は、聖マグダレナ・ソフィア・バラから数えて16代目にあたります。本学院の保護の聖人聖ローズ・フィリピン・ドゥシェーンゆかりの北アメリカのご出身で、かつてグリニッジの聖心の校長を務められていたこともあります。良い機会ですので、聖堂で全校朝礼を行い、本年度の学校目標である「フロンティア・スピリット」についてお話頂くことにしました。英語でのスピーチとなります。上級生は理解できると思いますが、中1の方等のために先生が通訳してくださいます。その場では要約となりますので、後で担任の先生等から再度詳しく伺ってください。総長様は、昨年、コンゴの聖心の寄宿舎で起きた火災のことを寄宿舎主任のシスター足立から伺うやいなや、まだ学校でアナウンスされる前に自主的にベイクト・セールを行って募金を集めたこと、また温情の会としても寄付を送ったことに感銘を受けておられました。
総長顧問というのは、総長を補佐する役割をもつ方で、Sister Kim Sook Heeはアジア地域のご担当です。シスターは一昨年度まで韓国の聖心の校長をされていましたので、本学院と共催して行われている姉妹校交流プログラム「韓国体験学習」等でお会いした方もあるかもしれません。皆さんの中には韓国語を勉強していらっしゃる方もありますから、お会いすることがあったら韓国語でご挨拶してみてください。
管区長様は、日本の聖心会全体の責任者です。現管区長は、1908年の聖心会来日から数えて12代目となります。シスター新庄は東京聖心の校長をされていましたが、不二聖心でも教えていらしたことがあり、寄宿舎の担当もされていました。
国際修道会である聖心会は40か国にネットワークをもっています。不二聖心は、世界30か国の姉妹校のネットワークだけではなく、聖心会の国際ネットワークとつながっているのです。たとえば、皆さんがおかずを我慢する節約弁当によって得られる寄付の一部は、インドネシアでストリートチルドレンのために働くシスター井上にお送りしていますが、インドネシアには聖心の学校はありません。Informal educationといって、国の状況等を考え、あえて学校を作らずに別の形で教育に奉仕することを選択することもあるのです。フィリピン・ドゥシェーンの時代から今日に至るまで、フロンティア・スピリットをもって、まだ聖心会が創立されていない国に向かうシスター方が今もたくさんいます。
高校の入学式の中で、皆さんには国際性を生きる責任があるとお話しました。総長様のご訪問が、皆さんの中にフロンティア・スピリットを燃え立たせ、スキルに留まらない真の国際人としての自覚を促すものとなるよう願っています。