校長室から

2023.09.29

紫陽花に思いを託して

 9月26日、シスター尾高良子ご帰天のお知らせが届きました。学院のキャンパスにお住いの頃、ご一緒に住んでいらしたシスター糸川澄子と共に、生徒はじめ坂を行き来する方々のために、聖心坂に紫陽花を植え続けてくださった方です。「私たちがいなくなっても、紫陽花は残る」と仰っていました。

 フィリピンの聖心会でも長く働かれたシスターは、社会の中で最も弱い立場にある方々に直接に寄り添うお仕事をされていました。その一つが、カサ・デ・アミーゴス、日本に住む外国籍の方々との交流を深め、共に住みやすい社会を作っていくための組織です。

 人は誰でも、苦しみや悲しみを経験し、また内に秘めた願いをもって生きていきます。私は、生徒たち、保護者の方々の思いの全てを理解しているわけではもちろんありませんが、シスター尾高のお取り成しによって必要な力が与えられるようにと、祈ります。RIP

よろこびが集まったよりも 悲しみが集まった方が
しあわせが近いような気がす
る  
強いものが集まったよりも 弱いものが集まった方が
真実に近いような
気がする  
しあわせが集まったよりも ふしあわせが集まった方が
愛に近いよ
うな気がする

星野富弘