校長室から

2016年11月

2016.11.23

勤労感謝の日(2016年11月23日)

学校説明会が終わってほっとしていたら、校長室をノックする音が聴こえました。高3の二人の生徒たちが大きな箱を抱え、にこにこしながら立っていました。生徒を代表して、「先生方へ」と手作りのクッキーとカードを届けてくれたのです。「父の日」「母の日」ですでに戴いているのに、本当にありがとう!すばらしい生徒の皆さんに囲まれて、幸せです。

2016.11.12

聖ローズ・フィリピンの心

今月、全世界の聖心で聖ローズ・フィリピン・ドゥシェーンの祝日を祝います。
折しも、聖女が1818年に創立したアメリカのセントチャールズの聖心Academy of the Sacred Heart (ASH) からMs. Carol Pfitzingerが訪問されました。この方は、ASHの元保護者で、現在はShrine of St. Philippine Duchesne のディレクターを務めていらっしゃいます。毎夏、行われるアメリカ体験学習では、ご家族をあげて生徒たちを大歓迎してくださっているまさに恩人であり、生徒たちは「キャロルさん!」と親しみを込めてお呼びしています。
ASHには、彼女が晩年亡くなられるまで過ごされたお部屋や、ご遺骨なども保存されており、まさに学校全体がアーカイブスのようです。2018年に創立200周年を迎えるこの学校は、聖フィリピンを守護聖人として仰ぐ不二聖心にとっても、魂の故郷のようなとても大切な場所です。
“At last we have reached the country of our desires…there are no difficulties here except when people worry too much about tomorrow.”(Philippine Duchesne1841)
キャロルさんが、生徒たちにくださったカードに、このような言葉が書かれていました。これは、聖フィリピンが、長年の夢がかない、1841年にシュガークリークのポトワトミーインディアンのもとに派遣された時のお言葉です。8歳から72歳まで、変わらずに持ち続けた夢です。そのような聖女の不屈の精神と、神様に根差した大らかさが、不二聖心の子どもたちにも受け継がれていると私は信じています。 http://duchesneshrine.org/life

2016.11.01

韓国のシスター方の祈り(2016年11月1日)

 先月は、韓国のシスター方が学院に滞在されました。生徒たちと心温まる交流ができましたことは、フェイイスブックやホームページでご報告した通りです。ちなみに代表でお話しくださったシスターは朴槿恵大統領の担任をされた方でした。私自身は、あちらこちらで、生徒たちの韓国語の発音の良さに驚きました。ここでは生徒たちが知らないことを少しお伝えします。

全校朝礼の後、校内外をご案内しました。ミッショナリーのシスター方はじめ学院に生涯を捧げてくださったシスター方の墓にご案内した時、口々に「クリプタ(納骨堂)に行きたい」とおっしゃいました。納骨式でもなければ、お墓の地下にあるクリプタまで行きたいとおっしゃるお客様はあまりいません。あわてて鍵をあけると、シスター方は、今は天に召されたシスター方のお名前が刻まれた石に手をあてて祈られ、マリア様への祈りに続き、故人に捧げる美しい韓国語の聖歌を歌われました。本当に感動しました。

滞在場所のマリア修道院に戻る道すがら立ち寄ったフィリピン・ドゥシェーン修道院では、寄宿舎に隣接して修練院があった頃、寄宿生の食後のお皿洗いをしながら、生徒とかかわった日々を懐かしそうに話してくださいました。シスター方が聖心会入会直後の若き日々を過ごされた裾野は「ふるさと」だと繰り返しおっしゃっていました。そして、オラトリーで、生徒たちのために祈ってくださり、これからも裾野の聖心の子どもたちのために祈り続けてくださると約束してくださいました。

10月の「マーテル・アドミラビリス」の祝日で、生徒たちは「・・・私たちの目を、見えるものからあなたの見ておられる見えないものへと導いてください。目に見えない存在、目に見えない生命、目に見えない行い、目にに見えない愛へ・・・」と祈ります。生徒たちは、このような見えないけれど確かにある無償の愛と祈りの中で育っているのだと実感しました。

学院へのお土産としていただいた“Mission for the emerging future”(これから生まれる未来に向けての使命)という文字が入った手作りの掛け軸は、感謝と連帯のうちに、職員室に掛けてあります。