校長室から

2022.10.25

「卒業研究」提出日を迎えて

 最近、梶田隆章先生(東京大学宇宙線研究所教授)のご講演を伺う機会がありました。学生時代のこと、2015年に「ニュートリノ質量の存在を示すニュートリノ振動の発見」によりノーベル物理学賞を受賞されるまで、現在リーダーを務められている大型低温力波望遠鏡KAGRAについて、また現代の中高生に望むこと等もお話くださいました。
お話の中には、本学院がずっと大事にしている研究活動の意義について様々な方面からとらえ直すヒントがありました。たとえば、研究テーマについて。すぐに役に立つようなものでなくても、自分にとって「これは大切であると」と思うテーマを見出し、時間をかけてじっくりと取り組む経験を中高時代にすることの大切さです。今日、提出日を迎えた中学3年生の「卒業研究」には、そのような力を育む土壌があると考えています。