シスター・先生から(宗教朝礼)

2019.10.09

2019年10月9日放送の宗教朝礼から

  ただいまから宗教朝礼を始めます

 今年の7月に韓国体験学習に参加しました。9月下旬に行われた海外体験学習報告会で参加した生徒の皆さんから報告がありましたように充実した体験ができました。引率は本校からの3人と姉妹校から1人の合計4人の先生で、姉妹校4校の高校生11人が参加しました。
 ところで今年、日本と韓国の関係は両国間の政治的なこと、歴史に関することなどでこれまでで最悪の関係になっていると言われています。昨年10月に元徴用工の韓国最高裁判決で日本企業の賠償を命ずる判決があり、日本政府は1965年に日本と韓国が国交を正常化するときに締結した日韓請求権協定で解決済みとしており、日本政府は韓国政府に対応を求めている一方、韓国政府は異なった解決案を提示していますが、両国の話し合いが進んでいません。6月には慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓合意に基づき韓国で設立された「和解・癒やし財団」を韓国が解散したことに対して、日本政府は合意履行を韓国政府に求めました。また、7月には日本が安全保障上の理由で韓国への輸出品目のうち半導体関連物質の輸出管理強化をしたことに始まった対立もあります。韓国がこの措置の撤回を求め、これをきっかけに日本製品の不買運動、反日運動がはじまりました。このような状況の中で、一部の日本の方たちの韓国に対する感情は韓国が好きだという割合が以前より少なくなったり、韓国の方たちが安部首相に対して悪いイメージを持ったり、日本の方たちがムンジェイン大統領に悪いイメージを持ったりする状態となり、両国間の関係は冷切っています。
 こんな中ですが、韓国体験学習が始まり、特に何の支障もなく、古墳や寺、また戦争記念館、独立記念館などで見学や研修をして韓国と日本の関係などについて理解を深めていきました。これらの活動中に数年前の韓国と変わったかと言われても、韓国のガイドさんがそのような日韓関係について憂慮しているという話をする以外大きな変化はありません。逆に、私たちは、ソウル聖心では先生方をはじめとして生徒の皆さんとその保護者の皆さんからの大歓迎を受けました。交流会では生徒の皆さんが互いの学校の紹介や互いの国の文化などについて英語で発表し合うことや、韓国の伝統的な踊りを見せていただくことなどがあり、互いを知ることの始まりができたようです。生徒の皆さんのホームステイは短い時間でしたが英語韓国語日本語で意志疎通をはかり楽しい時間をすごしたようです。この後に訪れた38°線の非武装地帯(DMZ)では、韓国と北朝鮮の間で戦争が継続していて今は休戦状態であることを肌で感じることができました。
 実は、この体験学習は私にとっても韓国に対する考えを改めて振り返る機会になったと思います。昨年来の韓国の報道がある毎に、なぜそんなことになるのだろう、何がしたいのだろう、そんな要求を日本は認める必要ない、などの気持ちが強くなっていました。これはこれらの報道に接したときのコメンテーターで自分の感情と近い意見を何度か繰り返し聞いていると、それと反する意見が説得力あるものとして伝わってこないためだったと思います。「平和の祈り」の中にある言葉に、考えてみるとがっちしているだろうか?と思うようになりました。「分裂あるところに一致を」「疑惑あるところに信仰を」「誤りあるところに真理を」「理解されるよりも理解することを」「愛されるよりも愛することを」の一つ一つの言葉です。それからは、政治的、経済的対立が話し合いを通じて解決され、感情的対立がなくなることができればとおもうようになりました。
 最後に、先のことになりますが、来年の1月にはソウル聖心の方々が日本に来て、ホームステイを受け入れることになります。本校にも短い時間ではありますが立ち寄ることになります。歓迎していただければと思います。
 これで宗教朝礼を終わります。
S.S.(理科)