シスター・先生から(宗教朝礼)

2020.05.20

2020年5月20日の宗教朝礼から

 おはようございます。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。お友達に会いたい気持ちや、刻刻と変化する状況に対する不安や焦りなど、さまざまな思いを抱えていることと思います。私自身も、早く皆さんと顔を合わせたい気持ちで日々を過ごしています。

新学期が始まって約1カ月、今まで当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったということに気づかされた気がします。教室に行くと皆さんがいること、休み時間に皆さんの笑い声が響くこと、皆さんの顔を直接見てお話ができること…これらがどんなに恵まれた環境だったのかということに気づかされました。
そして、今、目の前にある幸せに気づいていきたいと思いました。オンラインで皆さんと繋がることができていること、この宗教朝礼を通して皆さんにメッセ―ジを伝える機会をいただけたこと、皆さんが戻ってくるのを学院一同心待ちにしていることなど、今ある幸せに気づいていけたら、今後、何かが変わるかもしれません。『アンの青春』(『赤毛のアン』の続編です)の中で、主人公アンが「一番、幸福な日というのは、すばらしいことや、驚くようなこと、胸の湧きたつようなできごとがおこる日ではなくて、真珠が一つずつ、そっと糸からすべりおちるように、単純な、小さな喜びを次々にもってくる一日一日のことだと思うわ」と言う場面があります。皆さんの「単純な、小さな喜び」は何ですか?ご飯が食べられること、温かい布団があること、オンライン授業を受けられること、離れていてもお友だちがいること…たくさんの「単純な、小さな喜び」を見つけてください。見つからないときは、見つけられない自分をそのまま受け入れてあげてください。私たちが多くの人に支えられ、多くの恵によって生かされているということを実感してください。そして、実感できたら、まわりの人にその「喜び」を分けてあげてください。例えば、身近な人に笑顔で「ありがとう」と言うこと。それだけでも、喜びの分かち合いだと思います。皆さんの笑顔と「ありがとう」には、まわりの人を幸せにする力があります。こんな時だからこそ、今ある幸せに目を向け、感謝を忘れず、まわりの人たちと幸せを分かち合っていきましょう。
新型コロナウイルスの緊急事態宣言は一部地域で解除されましたが、依然として解除されていない地域も数多くあります。多くの方々が苦しんでいます。私たちに何ができるか日々考え、実行する一年にしていきましょう。笑顔のみなさんと会える日を楽しみにしています。
M.S.(国語科)