シスター・先生から(宗教朝礼)

2022.04.13

2022年4月13日放送の宗教朝礼から

 おはようございます!私はこの山の上に住んでいる聖心会修道院のシスターです。シスタ-たちは、皆さんをこの不二聖心にお迎えできる日を祈りながら、とても楽みに待っていました。ご入学そしてご進級、おめでとうございます。あなたの、さあがんばろう、という意気込みを、裾野の美しい山々、富士山にこだましているようです。

 さて今年の学校目標を見ると、知性を磨く、に焦点を合わせ[希望の扉を開く」ですね。何か前途が輝いて見えます。これを聞いて私は、皆さんに聖書の言葉をプレゼントしたいと思います。それは「求めなさい、そうすれば与えられる。探しなさい、そうすれば見つかる。(扉を)叩きなさい、そうすれば開かれる」(マタイ6章,7-8節、ルカ11、ヨハネ16)というイエス様のお言葉です。「求めなさい、探しなさい、扉をたたきなさい・・」と、積極的、前向きな第一歩を踏み出しなさい、との皆さんへの応援のメッセージです。
今年こそ頑張ろう、と思っていらっしゃるあなたに、やる気はあるけど大丈夫かな、とチョット不安もあるかもしれません。確かに何かをしようとする時、それを獲得するためには、不安・苦労・困難・忍耐・失望などを乗り越えていかねばなりません。前に進もうとするとき、そこに立てば自動ドア―のように、スーット自然に開いてくれるような楽なことではありません。
 そのようなあなたにイエス様はもう一言おっしゃっています。もう一つ、聖書の言葉をお教えしましょう。これも新約聖書ですが、一番最後に綴じられている「黙示禄」(3章14~,20~)からです。そこでは、あなたの「心の扉たたくイエス様のこと」がかかれているのです。前の話は、扉をたたきなさい、そうすれば開かれる・・・と貴女の側からの努力が求められているのに対して、ここではイエス様が、あなたの心をノックなさり、もしあなたが「心を開きイエス様をお迎えしたら」、「いつもあなたと共に、あなたのために一緒に、希望を目指すことができる」、と言われているのです。心の扉をたたくイエス様に耳を傾けたり、お話したり、考えたりすることを「祈る」と言えるかもしれません。
 ところで話は変わりますが、先週、中学校の入学式に出席させていただきました。その時、皆さんには誰にでも「エンジェルさん」がついていて、親切に、いろいろと教え導いてくださる、というお話がありました。私も生徒のころからこの年になるまで、いまだに「エンジェルさん」にはお世話になり、私もエンジェルの役割をするのが好きでした。生活を共にして、お会いした上級生・先輩・恩人・先生方を思いだしながら、一つ、思い出すことがあります。目標の「希望の扉を開く」ことについて、先日シスター大原校長先生は初代院長マザーダフのことについて言われておられましたが、私も生徒のころを思いだしました。マザーダフはこう私たちにおっしゃったのです。「毎日たくさんのドアーを開けて入っていくとき、目に見えない、あなたの守護の天使に『どうぞお先に』とお通ししなさい。」と。つまり私たちのエンジェルさんのもう一人は、神様からつかわされた、目には見えない守護の天使である、聖書のあちらこちらに登場する天使は、私たちを、いつも悪から守り、神様の愛へ向かって、ぶれないように注意しながら導いてくださっている、とおっしゃったのです。
 生徒の皆さんのお一人一人にとって、この学院での生活は、目に見えることばかりではなく、目には見えない大切なことにも気ずくよう、様々なチャレンジがあることを今日はお話いたしました。
 どうぞ皆さん、お友達と一緒にお元気にお励みください。将来は、この世界の悪に打ち勝ち、戦争を終わらせ、希望の扉を開き「平和」を導き出すエンジェルさんになってください。     
M.Y.(修道院)