シスター・先生から(宗教朝礼)

2023.01.11

2023年1月11日放送の宗教朝礼から

 これから宗教朝礼を始めます。

みなさんはこの冬休みをどのように過ごしましたか?
 私には高齢の両親がいるのですが、両親の所へ久しぶりに行ってきました。コロナ禍になり、なかなか行けなかったときが続いていたのでこの休みは、思い切って行ってきました。滞在時間は短かったのですが、たわいもない話を笑いながらして帰ってきました。それから毎日のように電話がかかってきて、「楽しかった。あんなに大笑いをしたのは久しぶりですごく楽しかった。」と言い続けられています。皆さんのお家のご近所や知り合いの方にご高齢の一人暮らしの方はいらっしゃったりしますか?一人暮らしだと、一日誰とも話をしないで終わるということもあります。また、食事も一人で済ませることも多々あると思います。学校に通っている私たちにしてみたら1日ずっと誰とも会話をしないことはイメージしにくいことかもしれませんが、ちょっと考えてみてください。楽しかった出来事があったときや、自分の押しに関するニュースを耳にした時、誰かに聞いてもらいたいと思いませんか。その時に話す相手がいなかったらどう感じますか。
なぜ私がこの話をしているかというと、皆さんが先月行った、奉仕の時間、そしてチャリティーラッフル、クリスマスキャロルの話をしたかったからです。
 
 私は、温情の会委員会の顧問になり、特別養護老人ホーム平成の杜と徳風園、障がい者支援施設の駿東学園に、皆さんが作成したクリスマスカードと中学3年生が作成してくれた掲示物をお届けに行ってきました。そのとき、どの施設の方たちも笑顔で「毎年ありがとうございます。利用者さん全員がいつも楽しみにしています。掲示物もみなさん、喜ばれています。」と話してくださいました。またすべての学年で協力してくださった、友愛小包。母の会の方のご協力のもと、たくさんの場所にお送りしました。この冬休みの間にお礼状が届きましたので、いくつか皆さんにお伝えしたいと思います。まず、児童養護施設の恵明学園の園長先生から「今年もたくさんの品々をお届けくださりありがとうございました。お届けいただいたもの全て、活用できる品々、生徒さんやそのご家族のご協力に深くお礼申し上げます。現在2歳から高校3年生まで42名が親元を離れ生活しております。この冬休みは2人しか家庭へ帰省することができません。皆さまにくれぐれもよろしくお伝えください。」また、依存症からの回復を手助けする施設の山谷マックの方からは「12月16日にたくさんの荷物が届きました。心よりお礼感謝申し上げます。大切に使用させていただきます。また、春夏冬に学生さんたちの食事ボランティア、お母様方の食事作りなどすごく助かっています。私たちは何もお返しできませんが回復し、社会の一員として新しい人生を歩んで生活できることを目標にしています。皆さま方にとって楽しいクリスマス、良い新年をお迎えください。」というお手紙をいただきました。そのほかにも中学2年生が作成したキャンディリングとキャンディーレイをお送りした、宮城県の南三陸の子どもたちからは、嬉しそうに首にかけたり、頭に乗せたりしながら喜んでいる写真と共に、皆さんと南三陸の子どもたちとをつないでくださっていたNPO法人フェローズウィルの方からメールで「想いのこもったプレゼントに子どもたちも喜んでおりました。一人ひとり全員におわたしすることhはコロナ禍のためできませんでしたが、お会いできた子どもたちお一人お一人の首にかけ、頭に飾り、喜んでいただきました。保育園、幼稚園、小学校のお子さんたちは皆、震災後に生まれた子どもたちですが街にとっては希望です。その子供たちに想いをよせていただき感謝申し上げます。子どもたちと地域の方々にかわってお礼申し上げます。生徒の皆さまにもくれぐれもよろしくお伝えくださいませ。」といただきました。皆さん一人ひとりの活動がこんなにも多くの方々の幸せへと繋がっているのです。
 またクリスマスキャロルでも、キャロル委員を筆頭に、あの会場にいたすべての人たちが自分の精一杯のできることをしっかりと出し合って1つの大きな行事を成功させていました。皆さんの力は、あの場所にいた方にはもちろん、あそこにいなかった人たちにも勇気と希望を届けたと感じます。皆さんは知らず知らずのうちに誰かの光となっているのです。
知っている人も多いとは思いますが、マザーテレサという女性。彼女は 1910年に生まれて、18歳のとき修道院の教師としてインドに行き、そこで目にした貧富の差とそこでの貧困と飢えや病に苦しむ人々のためにそこにとどまり、自分の生涯をささげました。彼女の言葉の中に次のようなものがあります。「小さなことに忠実でありなさい。思いやりの心をこめましょう。なぜなら、その中に私たちの力があるのですから。私たちは、多くを与えることはできないかもしれません。けれど、いつも神と共にいる愛にわきあがる喜びを与えることができるのです。」直面した瞬間に、私たちがそのときにできる最善のことを考え、全力で、心を込めて行うことがとても重要なことなのです。みなさんのまわりにご高齢の一人暮らしをなさっている方がいたら、最初にお話したようにあいさつからでも構いません。「こんにちは。寒いですね。」などと声をかけて差し上げてください。きっと喜んでいただけると思います。一人ひとりの小さな行いが明るい光へとなっていくと思います。そのあいさつをするという行いが皆さん自身の未来へ続く扉を開けていくことに繋がっていると思います。またそれと同時に、皆さんの行いから光を受け取った人たち、つまり皆さん以外の誰かが希望の扉をあける手助けを皆さんがしていることに繋がっていくのです。新しい年になりました。ぜひ他者のために尽くす気持ちを頭の片隅に常に持ち、2023年をスタートさせてみてください。
これで宗教朝礼を、終わります。      
  Y.M(数学科)