校長室から

2018.07.01

ディバイディド・スカートの記憶

 7月1日、恒例の温情の灯会が行われました。これは、学院の前身である温情舎小学校から、温情舎女子中学校、聖心温情舎に至るまでの同窓会です。会合には、ドゥシェーン会(不二聖心女子学院同窓会)の代表の方々も参加されます。不二聖心女子学院へと変遷してきた歴史の生き字引のような方々がお集まりになるため、いつも新しい発見があります。
今年は、1970(昭和45)年まで体育の授業で使用されていたディバイディド・スカート(Divided Skirt)の話題でも盛り上がりました。いわゆるキュロットスカートのようなものなのですが、くるぶしくらいまでの長さで、内側にダーツがとってあったため、けっこう重かったそうです。当時は、体育の授業もダンスのようなものが多かったとのことでした。
不二聖心女子学院と改称した翌年の1958(昭和33)年は、東京の聖心女子学院が創立50周年を祝った年でした。その記念行事の一つとして、東京で行われた姉妹校対抗バレーボール大会で、不二聖心はこの長いスカートで見事に優勝。他の姉妹校は膝くらいのディバイディド・スカートだったので、とても驚いたと仰っていました。今も当時の優勝杯や写真がアーカイブに残されています。よく見ると、確かに一校だけ長いスカートの生徒たちの姿がありました。

本年度から紺色のポロシャツを導入しました。初代制服の紺色の中に、赤いFSの文字が入っています。赤は、学院の象徴の一つであるフランス瓦の色からとりました。嬉しそうに着る生徒たちの姿を見ながら、服装の変遷の歴史の中にも、学院への愛に根差した様々な人々の思いが込められていることをしみじみ感じています。