フィールド日記

2014.01.09

虹とメタセコイア

今日はクラブの時間にこれまでに見たことがないような美しい虹を見ることができました。

本館前からの眺めもすばらしかったですが、寄宿舎の裏のメタセコイアにかかる虹もとても美しかったです。メタセコイアを久しぶりに眺めて「冬のソナタ」を思い出し、生徒たちにそのことを伝えたら、私たちは「冬のソナタ」を知らないんですと言われ驚きました。


 今日のことば

 雨があがって
 雲間から
 乾麺みたいに真直な
 陽射しがたくさん地上に刺さり
 行手に榛名山が見えたころ
 山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
 眼下にひろがる田圃の上に
 虹がそっと足を下ろしたのを!
 野面にすらりと足を置いて
 虹のアーチが軽やかに
 すっくと空に立ったのを!
 その虹の足の底に
 小さな村といくつかの家が
 すっぽり抱かれて染めていたのだ。
 それなのに
 家から飛び出して虹の足をさわろうとする人影は見えない。
 ――おーい、君の家が虹の中にあるぞオ
 乗客たちは頬を火照らせ
 野面に立った虹の足に見とれた。
 多分、あれはバスの中の僕らには見えて
 村の人々には見えないのだ。
 そんなこともあるのだろう
 他人には見えて
 自分には見えない幸福の中で
 格別驚きもせず
 幸福に生きていることが――。

        「虹の足」(吉野弘)より