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フィールド日記

2014.05.15

マイマイカブリ

 同僚の先生から「珍しい虫がいます」と教えていただき、確認したところマイマイカブリでした。全国で希少種になりつつある甲虫です。カタツムリを食べる虫として知られるマイマイカブリは、カタツムリをより食べやすくするために、胸の部分を細長い首のように進化させました。これだけの形になるには気の遠くなるような時間がかかっているものと思われます。マイマイカブリはオサムシの仲間です。漫画家の手塚治虫が「オサム」というペンネームをつけたのは、マイマイカブリが大好きだったからと言われています。

今日のことば
岩田久二雄氏は昆虫採集のだいご味について、昆虫を見ていると「天地悠久という感じがする」と語る。又、自然の回復力というもののしたたかさを昆虫の内に見るともいうが、冒頭の章にある「夏には過去を、冬は未来を物語る」とみる地史的スケールをもった雄大な自然観は、小さな虫の中に宇宙が集約されていることを、岩田氏が鋭敏なセンスで明確に受けとめているからにちがいない。
                          『自然観察者の手記』の解説(藤原英司)より