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フィールド日記

2017.02.28

メジロの巣

中学1年生がメジロの巣を見つけてきてくれました。もともとは樹上にあったものが地面に落ちたようです。巣をよく見ると、いろいろなことがわかります。緑色の部分は苔が巣材として用いられています。蘚苔類が豊富に生育する環境がメジロの生息域には必要なようです。巣の中に入っているのはカエデの葉です。メジロはカエデの木に好んで吊り巣を作ると言われますが、これもその一例です。透明な紐のようなものはビニールです。これが雛の脚にからまると雛の自由を奪ってしまうことになります。

今日のことば
周知の通り、林檎が樹から落ちるのを不思議に感じて問題としたことが、近代物理学への重大貢献となった。あたり前の現象として人々が不思議がらない事柄のうちに不思議を見出すのが、法則発見の第一歩なのである。寺田(寅彦)さんは最も日常的な事柄のうちに無限に多くの不思議を見出した。我々は寺田さんの随筆を読むことにより寺田さんの目をもって身辺を見廻すことができる。そのとき我々の世界は実に不思議に充ちた世界になる。
和辻哲郎