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フィールド日記

2017年02月

2017.02.28

メジロの巣

中学1年生がメジロの巣を見つけてきてくれました。もともとは樹上にあったものが地面に落ちたようです。巣をよく見ると、いろいろなことがわかります。緑色の部分は苔が巣材として用いられています。蘚苔類が豊富に生育する環境がメジロの生息域には必要なようです。巣の中に入っているのはカエデの葉です。メジロはカエデの木に好んで吊り巣を作ると言われますが、これもその一例です。透明な紐のようなものはビニールです。これが雛の脚にからまると雛の自由を奪ってしまうことになります。

今日のことば
周知の通り、林檎が樹から落ちるのを不思議に感じて問題としたことが、近代物理学への重大貢献となった。あたり前の現象として人々が不思議がらない事柄のうちに不思議を見出すのが、法則発見の第一歩なのである。寺田(寅彦)さんは最も日常的な事柄のうちに無限に多くの不思議を見出した。我々は寺田さんの随筆を読むことにより寺田さんの目をもって身辺を見廻すことができる。そのとき我々の世界は実に不思議に充ちた世界になる。
和辻哲郎

2017.02.20

野鳥の調査でトラツグミを確認 46年ぶりの発見

2月18日に日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が不二聖心の野鳥の調査をしてくださいました。
今回はトラツグミが確認されるという大ニュースがありました。滝先生にとっては1971年に須走で見て以来の発見だそうです。
トラツグミは鳴き声が特徴的です。昭和49年6月11日に御殿場市でトラツグミの鳴き声を聞いて警察に電話をした人がいたというエピソードを『探鳥山ある記』(高橋節蔵)は伝えています。
トラツグミは日本の古典ではおなじみの鳥で、古語では「鵺(ぬえ)」という異名で呼ばれます。
以下が調査結果です。

 1.ハシブトガラス         13個体

 2.ヒヨドリ         7個体

 3.シメ              4個体

 4.ウソ           2個体

 5.ホオジロ                    1個体

 6.シジュウカラ                 2個体

 7.メジロ          2個体

 8.ジョウビタキ       1個体

 9.アカハラ         1個体

10.シロハラ          2個体

11.ウグイス          1個体

12.コゲラ           2個体

13.ヤマガラ          1個体

14.ハシボソガラス       2個体

15.ツグミ          4個体

16.アオジ            7個体

17.キジバト          7個体

18.エナガ           1個体

19.トラツグミ          1個体

ウィキペディアより
   

今日のことば

書物にできることはいろいろある。知識や情報を授け、一時の楽しみを与え、ことの道理を示し、見知らぬ土地を案内し、他人の人生を体験させ、時には怒りを煽る。しかし、結局のところ、書物というものの最高の機能は、幸福感を伝えることだ。

                                                       池澤夏樹

2017.02.13

紅梅とメジロ

 図書館の花壇の紅梅が満開となりました。

よく見ると、この画像にメジロが写っているのがわかります。


鳥に心があるかどうかはわかりませんが、本当に楽しそうなメジロの姿でした。

今日のことば

大湖にはじめて出でし鳰の子ら親のまわりをよろこび泳ぐ  川村多実二

2017.02.05

ロシアからやってきたアカハラ

 中学校校舎の中庭にアカハラがいました。アカハラのようなツグミの仲間は地中の虫などを好むので地上にいる姿をよく目にします。アカハラはこの付近で昨年も確認されています。この鳥はサハリンなどから渡ってくる冬鳥ですが、もしかしたら昨年と同じ個体かもしれません。アカハラは古語では「しなひ」や「しなひとり」と呼ばれていました。平安時代に凡河内躬恒が編纂した和歌集『秘蔵抄』には「しなひとりおちくるいそのなく里にかくるおもへにゆくかたもなし」という和歌が収められています。「おちくる(落ちくる)」という表現はミミズなどを求めて地上に降り立つアカハラの姿を彷彿とさせます。

今日のことば
近年、アカハラが激減したという話をよく聞く。特に軽井沢での減少は著しく、数年前に中軽井沢で未明から耳を澄ませたが、たった一回聞いただけだった。半世紀前、降るようだったアカハラの大合唱は、今となっては夢物語である。
岡田泰明

2017.02.03

月と火星と金星

 この数日、月と火星と金星が直線状に並ぶ光景が見られています。
今日は夕方の空の月と火星と金星の写真を撮りました。
赤丸が月、黄色丸が火星、青丸が金星です。

今日のことば
おそるべき愛なる神のみこころのうつわとならんただにそれのみ 片山敏彦