フィールド日記
コケ植物
2021.03.05
ギンゴケ
校舎の壁でギンゴケを見つけました。強い光や乾燥などに強く、全国の道端で最もよく見られるコケの一つです。名前は、乾燥時に太陽光を反射し、銀色に輝いて見えることに由来します。
この群落は、乾燥しているとき(写真左)はほとんど白色ですが、湿っているとき(写真右)は緑が濃くなります。乾燥時は太陽光を反射することで身を守り、湿潤時には光を吸収し光合成をするための工夫と考えられます。

I found a moss called "Gingoke(ギンゴケ)" on the school building's wall. As they are resistant to strong sunlight and dryness, they are one of the most common moss plants seen along the roads in Japan. The name means "silver moss" and comes from their silver color when the dry moss reflects sunlight.
This colony is almost white when they are dehydrated but become greener when they are moist. It's considered that, when they are dehydrated, they reflect the sunlight to protect themselves and when they are moist, they can photosynthesize.
2021.02.02
フルノコゴケ
キャンプ場の近くの木で、フルノコゴケを見つけました。黒い球のようなものが朔(さく、胞子をつくる器官)で、花のように見えるものは、朔が開いたものです。和名は古鋸苔(ふるのこごけ)で、湿って開いた葉のようすが古いノコギリの歯のように見えることに由来します。
I found this moss called "Furunoko-Goke (フルノコゴケ)" on a tree near the campsite. The black balls are capsules, which produce spores, and the flower-looking things are open capsules. The name means "old saw moss" and it comes from the fact that the wet open leaves look like saw teeth.
2021.01.29
サヤゴケ
共生の森の近くで、サヤゴケを見つけました。乾燥や大気汚染に強く、都市部でも見つけることができるコケです。和名は、朔(さく、胞子をつくる器官)の柄が葉に包まれていることに由来します。
I found a moss called "Saya-goke (サヤゴケ)" near the Kyoseinomori-Forest (共生の森). They are resistent to dryness and air pollution, so you can find them in urban areas. "Saya (サヤ)" in its name means "sheath" and comes from the fact that the stalks in their capsules, which produce spores, are wrapped by leaves.
2021.01.08
アカイチイゴケ
湿った斜面にアカイチイゴケが見られます。季節によって赤みを帯びるというめずらしい特徴を持っています。特に冬にかけて赤みを帯びることが多いようです。
葉の付け根に糸状の無性芽をつけるという特徴もあります。
I found moss called "Akaichiigoke (アカイチイゴケ)" on a moist slope. They are unique in that their body turns reddish in winter.
They have another characteristic that they have thread-shaped asexual buds in the axils of their leaves.
2020.03.13
ホソバオキナゴケ
校内のヒノキ林でホソバオキナゴケが見られます。乾燥してもあまり見た目が変わらずに美しいため、苔庭や盆栽に利用される代表的な種です。自然状態では写真のようにスギやヒノキなどの針葉樹の根元によく見られます。見た目がよく似ている近縁な種にアラハシラガゴケがあり、園芸用途では区別されていない場合もあります。
下は葉の基部に近い部分の横断面の顕微鏡写真です。葉緑体を含む小さめの細胞をはさんで大きめの透明な細胞の層があります。この透明細胞層が、アラハシラガゴケでは2~4層であるのに対し、ホソバオキナゴケでは厚いところで5~8層あるのが特徴です。
2020.01.03
エゾスナゴケ
駐車場の近くの岩上にエゾスナゴケが生えていました。和名に「エゾ」とついていますが、全国の低地から亜高山帯にかけて生育しています。コケは日当たりの悪いところに生えるイメージがありますが、本種は日当たりの良い岩上や砂質の土壌によく生えています。長期間の乾燥に強いことから屋上緑化などにも使われている身近なコケです。
2019.12.27
ヒメジャゴケ
校舎裏にヒメジャゴケが生えています。ジャゴケと同様にヘビのうろこのような模様が葉状体の表面に見られます。気温が低くなると無性芽をつけ、葉状体は枯れてしまいます。
下の写真は葉状体の縁に見られる無性芽を拡大したものです。無性芽には耐寒性があり、越冬して春には葉状体となります。また、近くに見られる丸い部分は雌器托で、こちらも春に伸びだし、胞子を飛ばします。
2019.03.29
マキノゴケ
裏道でマキノゴケが胞子体を伸ばしていました。日陰の湿った土や岩の上に生える苔類の仲間です。先端に黒い朔(さく)をつけて伸びる胞子体は、まるでマッチ棒のように見えます。朔の中には胞子が入っており、間もなく裂けて胞子を飛ばすと思われます。蘚類の胞子体は胞子を飛ばした後も比較的長く残りますが、苔類の胞子体は数日で朽ちてしまうことが多いです。苔類であるマキノゴケが、マッチ棒のような胞子体を伸ばす様子は今の時期しか見られない光景と言えます。
2019.03.22
ジャゴケ
ジャゴケが雌器托(しきたく)を伸ばしています。ジャゴケは苔類の仲間で、湿った地面によく見られます。葉状体の模様がヘビのうろこのように見えることが名前の由来です。
ジャゴケの雌器托は一見するとキノコのように見えます。しかし、傘の裏側からは黒い胞子体が見えており、ジャゴケの雌器托であることがわかります。
2019.03.12
ジンガサゴケ
職員室前の植え込みでジンガサゴケが雌器托(しきたく)を伸ばし始めました。葉と茎の区別がない葉状体をもつ苔類(たいるい)の仲間です。和名は陣笠苔で雌器托の傘が陣笠の形に似ていることが由来です。しばらくすると、雌器托の傘の裏側に、黒い胞子体が見られるようになります。
