フィールド日記
2011.04.25
高校3年生の短歌とカヤラン
平成23年4月25日 月曜日
高校3年生が詠んだ歌を紹介します。
あたたかい春の日の昼ねむ気くる私も小道の猫になりたい
背中押す朝六時の風さわやかで春感じつつ駅へと急ぐ
ひらひらと舞い散る桜来年へ花びら追いつつ涙ごまかす
満開の桜を見つめて心に誓う来年咲かそう私の桜も
今日の授業で生徒が読んだ震災の歌も載せておきまょう。
震災でガラスの割れた写真立て素通しとなり妻がほほゑむ 仙台市 岩間啓二
被曝検査受けねば避難受けつけぬと雨を濡れきし親子帰さる 福島市 中村晋
地震起きし時刻を指して止まりたる校舎の時計背に給水を待つ 仙台市 鹿野道子
生徒の歌に詠まれた桜はソメイヨシノだと思いますが、先週から八重桜も咲き始めました。
授業に行ったら教卓に八重桜の花が置いてあり、その日は一日それで心が和みました。
校内の桜の木についたカヤランがついに花を咲かせました。1年前に、校内のカヤランの数の減少 を嘆いた
教頭の田中正延先生が移植したカヤランです。全国的に絶滅が心配されているカヤランの移植に成功したのは
すばらしいことだと思います。田中先生は 湿度を含む周辺の環境にまで配慮して移植場所を選んだそうです。
自然を見つめるまなざしの深さが生んだ快挙です。