フィールド日記
2011.05.01
クリメコブズイフシとマンジュウホコリ
平成23年5月1日 日曜日
今年も栗畑のクリの木の若葉に赤いふくらみが目立つ季節となりました。一見したところ、植物の組織の一部
のように見えますが、このふくらみはクリタマバチ の虫こぶ(幼虫の部屋)で、この部屋自体はクリメコブズイフシと呼ばれます。クリタマバチは1940年頃に中国から日本に入ってきた栗の害虫です。
虫こぶ のできる仕組みについてはまだよくわからないことも多いのですが、若葉が育つ力をうまく利用して
虫こぶがふくらんでいく様子を見ていると自然界の神秘を感 じます。
一見しただけでは何かよくわからないものをもう一つ見つけました。変形菌のマンジュウホコリで す。中身は、最初はカスタードクリームのようなペースト状ですが、やがて黒くなってこしあんのようになります。
以前に不二聖心の森の中でマンジュウホコリ を割ってみたことがありますが、白い皮から黒いあんこのようなものが出てきたときには、まさに「マンジュウ」だと思いました。