〇お知らせ〇
同じ内容をインスタグラム「不二聖心女子学院フィールド日記」(クリックするとインスタグラムのページが開きます)にも投稿しています。より高画質な写真を載せていますのでぜひフォローしてください。

フィールド日記

2012.02.18

牧草地の霜柱  オランダミミナグサ

  2012.02.18 Saturday

 今日は卒業式でした。良いお天気に恵まれましたが、朝の寒さは一段と厳しさを増していました。牧草地でも一面の霜柱を観察することができました。

 

 このような厳しい寒さの中でもたくましく成長を続ける草花があります。ネズミの耳のような葉の形が印象的なオランダミミナグサもその一つです。 ヨーロッパから世界各地に広がった植物ですが、厳寒に耐え得る生命力が分布拡大の力となっているものと思われます。南ヨーロッパ原産のようですが、和名に はオランダとついています。これは日本とオランダとの関係の深さを示す一例であり、時としてオランダは日本人にとってヨーロッパの代名詞となり得ることを 示しています。
世界各地で見られるオランダミミナグサについては、ウィキペディアの英語版にも詳しい説明が出ています。日本語版とは違った面白さがありますので、その一部を以下に引用しておきます。

 


Cerastium glomeratum is a species of flowering plant in the pink family known by the common names sticky mouse-ear chickweed and clammy chickweed. It is probably native to Eurasia but it is known on most continents as an introduced species. It grows in many types of habitat. This is an annual herb growing from a slender taproot. It produces a branched, hairy stem up to 40 or 45 centimeters tall. The hairy leaves are up to 2 or 3 centimeters long.

 

 

 オランダミミナグサは、2月の下旬から3月の上旬にかけて開花するものと予想されます。三島では既に蕾をつけているオランダミミナグサも見かけま した。「花は風雪に耐えてこそ美しく咲く」と言います。卒業生のみなさんにも、世の風雪に耐えてやがて美しい花を咲かせてほしいと心から願っています。

  


今日のことば

一日の時が恵み深く光や風や雲やさまざまな季節の訪れとともに人間のもとにやってきているのを現代人は忘れている。それは「心をときめかせて生きること」を忘れているということに他ならない。

                                      辻邦生