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フィールド日記

2012年02月

2012.02.09

シロマキバイエバエ  ボストンからの便り④

 2012.02.09 Thursday


 下の写真は11月28日に撮影したものですが、時間をかけて調べた結果、シロマキバイエバエであることがわかりました。日本のイエバエ研究の権威で医学博士の篠永哲先生は、その著書『日本のイエバエ科』(東海大学出版会)の中で「In Honshu, I collected only in Imperial Palace grounds in Tokyo.」とお書きになっています。博士が皇居でしか見ていないハエが不二聖心で見つかったということです。

 


ボストンの姉妹校からの便りの4回目です。作成したのは小学校5年生です。

 This is a bird’s nest that a bird made. We found it in a bush near some flowers. It’s important because if this bird didn’t have this nest, the baby birds would die. I think that this picture is very pretty because everything is beautiful. 


 
 

 This is a coniferous tree which means it does not have leaves and it doesn’t die during the winter. I found this tree on the Upper Field where we play sports. It is important because it won’t die during the winter so it will last longer and it is very interesting. 


 
 


今日のことば

 単純なよろこびをよろこぼう
複雑なかなしみを消すために

             永瀬清子

2012.02.08

薩摩紅梅の開花  ウメノキゴケ  ボストンからの便り③

  2012.02.08 Wednesday

ついに薩摩紅梅が咲きました。今日は気温も上がり、暖房なしで過ごせた教室もあったようです。


 
築山の梅の木にはウメノキゴケがついています。ウメノキゴケは地衣類で、菌類と藻類の共生体です。重要な環境指標になっており、空気の汚れているところでは見ることのできない生物です。

 

 ボストンの姉妹校からの便りの3回目です。作成したのは小学校5年生です。

This is a pansy. It is bright purple on the outside, pitch black on the inside and neon yellow in the middle. I found these flowers next to a tree across the front field. This pansy is used for decoration as people drive or walk in and out of our school. 

 

These pumpkins were outside our school as decoration for Halloween. They are part of our Halloween celebrations. Pumpkins are big, round and orange with stems. Pumpkins can be grown in fields. 


 

今日のことば

私たちにはときとして、どうしても神様のなさることがわかりません。神様が、私たちに求められる試練の十字架のことをです。しかし、私たちは神の神聖さと深い知恵とを信じています。信仰をもって、神様のご計画を受け入れ、過去を振り返らないようにするとき、はじめて平和でいられるはずです。私たちは未来を希望する勇気を持っているからです。

エドワード・ケネディ

2012.02.07

クヌギカメムシの卵塊  ボストンからの便り②

  2012.02.07 Tuesday

 クヌギの幹の割れ目に産みつけられた卵塊を見つけました。専門家の方に見ていただいたところ、これはクヌギカメムシの卵であることがわかりました。30個近くの卵がゼリー状の物質に保護されています。まもなく孵化するものと思われますが、卵から孵った幼虫はこのゼリーを餌として成長します。不二聖心ではかつてお茶の生産のために炭焼きをしていた時代があり、雑木林にはたくさんのクヌギが植えられました。それ以来、雑木林のクヌギがクヌギカメムシの生息場所となり、今日に至っています。

 
 
ボストンの姉妹校からの便りの2回目です。小学5年生が校内の自然を紹介しています。


This is a picture of a squirrel. We found it on the Upper Field just outside our school. It’s a small mammal that likes to climb trees and eats acorns. We see squirrels every day and there are a lot of them. 

 

I call these “cabbage flowers.” If it’s lettuce or not, we don’t eat these. We use them for flower beds. There is a white cabbage and a purple cabbage. I chose these because they looked silly and I like the color. 

 

 今日のことば

神よ、あなたはわたしをあなたに向けて創ってくださいました。だからあなたのもとに憩うまで、わたしはやすらぎを得ません。

                             アウグスチヌス

2012.02.06

ネンドタケ  ボストンからの便り①

  2012.02.06 Monday

 お茶畑の近くの雑木林でネンドタケの写真を撮りました。よく知られた木材腐朽菌の一種で、不二聖心でもよく見かけるキノコの一つです。木材腐朽菌の木を腐らせる作用については、いろいろなかたちで研究がなされており、ネンドタケもその研究対象となってきました。「腐る」という現象は一般的には好ましくないことととらえられていますが、理想的な腐り方をすることで有効に使えるようになる材も存在するという事実は、多面的なものの見方の必要性を教えてくれます。

 

 昨年の秋にボストンの聖心から不二聖心の生徒に向けて校内の自然の紹介の写真と文章が届きました。今日から少しずつその便りを紹介していきたいと思います。作成したのは小学校5年生です。


This is a picture of a hydrangea. It is a flower growing in the Sunken Garden. The flower is turning brown because it is winter and it is cold but during the spring, the flower is blooming, bright and beautiful. 

 

 This is a picture of a maple tree that I found on the Upper Field. The leaves of this tree have 3 points on them. Now that the leaves are changing color, it looks like a lot of the leaves are yellow.

 

 今日のことば

今や感動させてくれるものを求めて人は次々に新しい刺激を追っている。しかしながら真に求めるべきものは、感動する心、価値を発見する心である。    

                                  渡辺和子

2012.02.05

イイギリの実  ウラギンシジミの死

  2012.02.05 Sunday

 裏道にたくさんのイイギリの実が落ちていました。イイギリの木にはたくさんの鳥が来ていて、写真を撮っている間にもたくさんの実が鳥によって落とされていました。イイギリの実は野鳥にとって冬季の貴重な餌となっています。

 

 裏道の林床に落ちていたのを救いだし、その後越冬を続けていたウラギンシジミがとうとう死んでしまいました。最近の寒さには、低温に強いウラギンシジミも耐えきれなかったのかもしれません。


 

   今日のことば

   最もリスクが高いのは、リスクを負わないことだ。

                          ザッカーバーグ

2012.02.04

オオカナワラビ  今日の薩摩紅梅

  2012.02.04 Saturday

 裏道の林床にはたくさんの種類のシダが生えていますが、その中には、どこでもよく見られる種類のシダもあれば、絶滅危惧種にも指定されるような珍しい種類のシダもあります。下の写真は後者で、名前はオオカナワラビ。東京都・埼玉県・山梨県・長野県で絶滅危惧Ⅰ類に、福井県・岡山県で準絶滅危惧種に指定されています。

  

 今日は立春。築山の薩摩紅梅の蕾も徐々にふくらみを増してきました。


 

 

今日のことば

朝、眼をさまし、私はあなたにいつも想いを馳せます。
でも父よ、あなたのほうがいつも先に私を愛してくださる。

                                                          セーレン・キルケゴール

2012.02.03

築山の池の氷  フユシャク

  2012.02.3 Friday


御殿場で-8.7度、三島で-6.1度など、静岡県東部も今朝はたいへんな寒波に見舞われました。築山にも氷が張り、正午を過ぎても消えずに残っていました。2枚目の写真は氷の間に浮く、フユシャクの写真です。冬に活動するフユシャクも昨夜の寒さにはかなわなかったのかもしれません。


 

今日のことば 

長い人生にはなあ
どんなに避けようとしても
どうしても通らなければならぬ
道というものがあるんだな
そんなときはその道を
黙って歩くことだな
愚痴や弱音を吐かないでな
黙って歩くんだよ
ただ黙って
涙なんか見せちゃダメだぜ
そしてなあ
そのときなんだよ
人間としての
いのちの根が
ふかくなるのは


                                                                  相田みつを

2012.02.02

中学英語スピーチコンテスト The Daffodils(水仙)

  2012.02.2 Thursday

 今日は中学英語スピーチコンテストが行われました。中学生とは思えないような素晴らしい暗唱とオリジナル・スピーチをたくさん聴くことができました。

 個人の発表と団体の発表がありましたが、中学3年生は団体の暗唱でWilliam WordsworthのThe Daffodilsを暗唱しました。不二聖心でも今の季節、たくさんのThe Daffodils(水仙)が見られます。


 

今日のことば

私にとって木の「意味」は言語を超えたところにあります。いわば人間の考える意味を超えた「真」そして「美」として木は存在しています。それを散文的な表現で要約することに私はあまり関心がもてません。日々を暮らしていると、私は木の存在によって絶え間なく慰められ、励まされています。

谷川俊太郎

2012.02.01

マメヅタ

  2012.02.1 Wednesday

 今朝、中学校校舎の中庭でツグミの姿を見かけました。ツグミは、夏季はシベリアで繁殖し、冬に越冬のために日本にやってきます。ずいぶん遠方からのお客様ということになります。ツグミの姿が今年の冬も見られたということは、北方の自然環境が守られていることの証ととらえることができます。

 下の写真の植物はマメヅタと言いますが、「豆」でも「蔦」でもありません。立派なシダ植物です。2枚目の胞子葉の写真を見るとそれがよくわかります。静岡県東部では比較的よく見られる植物のように思いますが、新潟県と宮城県では絶滅危惧Ⅱ類、東京都、富山県、石川県では準絶滅危惧種に指定されています。
中国ではマメヅタのことを鏡面草と呼びます。一枚の葉を見て、豆をイメージするか、それとも鏡をイメージするか、そこにも民族性の違いのようなものが表れているような気がします。

    
 

今日のことば

カーテンを開いて 静かな木漏れ陽の
やさしさに包まれたなら きっと
目にうつる全てのことはメッセージ

                          荒井由美