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フィールド日記

2012.08.10

オナガササキリ

  2012.08.10 Friday

 最近、牧草地の生態系の貴重さをますます強く感じるようになってきました。その一因は
そこに生息する直翅目の種類の多様さです。今日は、オナガササキリの幼虫を見つけました。
産卵管の長さから、オナガ(尾長)ササキリと名付けられています。ササキリは少し暗いと
ころを好みますが、オナガササキリは日当たりの良いところを好みます。近い種でも生活の
場を変えることで上手に棲み分けをしています。

 


今日のことば


だれにも気づかれずに消えていった生物はたくさんいるだろうと思う。それでも表面的に
は、人々の生活は何事も無かったように過ぎていく。日常の営みは人の生活を変え、便利に
なっていくだけのようにみえる。ただ、それは人間だけのものである。それが続けられるの
は、人以外の他の生物が人の生活によって新たに作り出された環境に、生きものの論理をあ
てはめて生きていくことができたからだ。だが、それも限界に近づいているような気がする。

                                 小林正明