〇お知らせ〇
同じ内容をインスタグラム「不二聖心女子学院フィールド日記」(クリックするとインスタグラムのページが開きます)にも投稿しています。より高画質な写真を載せていますのでぜひフォローしてください。

フィールド日記

2012.09.02

「秋の30分ハイキング」のコース紹介  マルバノホロシの実

  2012.09.02 Sunday

 今日は、9月22日(土)の学校説明会終了後に予定されている「秋の30分ハイキング」
(詳しくはトップページの「公開行事」を参照してください)の下見をしてきました。
まずお茶畑を通って、牧草地へと向かいます。途中でギンヤンマの姿を見かけました。
不二聖心ではオニヤンマと並んで、比較的よく見られるヤンマ科のトンボです。


 

 牧草地からは富士山が少しだけ見えました。

 
牧草地を通ってすすき野原へと向かいます。東京都では絶滅したと言われるクルマバッタ
がたくさん飛んでいました。写真から確認できるクルマバッタは赤丸の部分ですが、これは
ほんの一部です。


 

 すすき野原の手前は丈の低い笹を中心とした植生です。この植生はススキと混在すること
なく安定した状態を保っています。

 

  徐々に植生の中心がススキへと変わっていきます。


 
 

 すすき野原が終ると、高校1年生が環境学習で作っている「共生の森」が見えてきます。


 
 

 坂道を下って裏の駐車場へ向かいます。


 

 坂道の途中に、福岡県で絶滅危惧Ⅰ類、鹿児島県で絶滅危惧Ⅱ類、鳥取県で準絶滅危惧種
に指定されているマルバノホロシの実がなっていました。9月22日には少し色づいているか
もしれません。


 

 最後に裏の駐車場で大楠を眺め講堂へと戻ります。
9月22日には一人でも多くの方に不二聖心の自然を味わっていただけることを楽しみにしています。


 

               今日のことば

 この人だから毒がある。でも、よく分かる。ビートたけしさんは書いた。「ほんとに、ヤンマ
の姿を見つけると必死になって追いかけまわしてさ。目がもうヤンマばっか見てるから、ドブの
中落っこっちゃったり、クソだめに落っこっちゃったりなんかするんだよね」
「オニヤンマと川遊び」から引いた。さすがにあちこちに落ちなくなったが、いまもオニヤンマ
を見ると胸が騒ぐ。先日、琵琶湖畔で水面近くを滑るように行ったり来たりする雄姿だけでなく、
杭に止まって抱え込んだバッタを一心に貪る猛者にも出会った。もう「旅はこれにて足れり」と
いう気になるのが不思議だ。
ヤンマとは大形のトンボのこと、とは、昔は誰でも知っていた。トンボの古名「エンバ」が語源
ともいう。オニヤンマはなかでも日本最大で、緑の目と黒に黄の縞をあしらった体が美しい。
コラムニストの泉麻人さんが「オニヤンマは田舎のバスと同じように、なかなかやってこない」
と書いたのも、そうそうと読んだ。
カブトムシみたいな養殖話はないから数も減っているはずだ。それでも、終わりに近づいた夏の
思い出にオニヤンマの姿を刻んだ少年がいよう。いや、心ときめいたおじさんもきっとある。
子どもの頃を振り返っているようで、たけしさんは一文をこう始めている。「俺、ヤンマが好き
なんだ」。もちろん現在形である。
「春秋」(日本経済新聞・2012.08.26)