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フィールド日記

2012.11.16

アシナガバチの巣   不二の自然63コアシナガバチ

 2012.11.16 Friday

すすき野原でアシナガバチの巣を見つけました。もう子育てがすべて終わった巣です。

『不二の自然3』という冊子の中で以前に紹介したアシナガバチの記事を再録しておきます。

               不二の自然63

コアシナガバチ
科名 ハチ目スズメバチ科
学名 Polistes snelleni
 

 レイチェル・カーソンの『沈黙の春』の中に次のような一節があります。

 アシナガバチの雌は、受精卵をいだいて人もこない屋根裏の片すみにかくれている。その卵に彼女の
コロニーの未来のすべてがひそんでいる。ひとりさびしく冬をすごした彼女は、春になると小さな紙の
巣をつくり、そのなかに二つか三つ卵を産みつけ、働きバチを何匹か、大事に育てる。働き蜂の助けを
かりて、やがて巣は大きくなり、コロニーがひろがってゆき、働きバチは、暑い夏の日が続くかぎり休
むことなく餌をさがし集める。

 レイチェル・カーソンによって描かれた自然の営みを不二聖心の中でつぶさに観察することができます。『アシナガバチ一億年のドラマ』(山根爽一)には「普通は約7割のコロニーがワーカーの羽化を待たず
に失われる」とあります。不二聖心に生息するコアシナガバチの巣作りが無事に成功することを願ってい
ます。
                                   (平成22年6月12日)

                 今日のことば


地球は、ひとつの大きないのち。歌い手としての活動を始めて15年あまり、このごろ私の心には、
そんな思いがこだまするようになりました。この星の反対側で、1人のいのちが奪われるときその
悲しみのため息は、私たちの奥深くにきっと、小さな震えを起こす。
すべてのいのちは、つながっているから。

                                鈴木重子