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フィールド日記

2012.12.12

ムラサキシキブアブラムシ(新称)

 2012.12.12 Wednesday

 12月9日に第1牧草地の横の森でアブラムシとその卵と思われるものを採集しました。

 

 これらを宇都宮大学の高橋滋先生に同定していただいたところ以下のような回答を得ました。

写真のアブラムシはまだ学名がない新種候補のAphis属のアブラムシです。和名はムラサキシキブアブラムシとしましょう。この和名を使用するときには新称との但し書きをつけてください。
多くの人が使えば、標準和名となります。
写真はアブラムシの卵です。産卵直後は黄色で時間経過とともに灰色を経て光沢のある黒色となります。卵の付近に見られるアブラムシは秋から冬に出現する産卵雌虫と呼ばれる卵を産む生活型です。春から夏に見られる生活型は胎生雌虫と呼ばれる子供を産む型です。

 不二聖心の森で出会ったアブラムシに和名をつけていただき感激しました。
約1ミリの、肉眼では認識しづらいほどの卵ですが、それぞれがしっかりとした形を持ち光沢を放っていることに感動を覚えます。維管束痕に上手に卵を産み付ける工夫にも感心しました。
黄色い卵がどれくいの時間で黒く変化するのか、これからも観察を続けていきたいと思います。

 


今日のことば

よくみればなづな花咲く垣根かな
これは芭蕉の俳句だが、いままで何もないと思っていた垣根の下に、なずなの花が白々とつつましく咲いているのを発見して驚いている。ほんとうによく見れば、どこにでも真実なものはあり、美しいものはある。こういう発見をし、驚きをつぎつぎとしていくことによって、人間は、たえず自分をあたらしくし、新鮮にしていくことができるのである。
そうして、そういう人間は、人間をみる場合も、形式的にみたり、常識的にみたり、一般的にみたりしなくなる。いままで何もないと思った人のなかに美しいものをみたり、暖かいものをみつけ出したりするようになる。そしてそういうところから、ほかの人間を大切にしたり、ほかの人間と、しみじみと心を通い合わせたりすることもできるようになっていく。
そういうことからまた、自分自身をゆたかに成長させることができるようになっていく。
だから自然のなかにはいりこみ、自然と心を通い合わせ、自然から学ぶということは、人間性を回復するということでもある。日常のいそがしい生活のなかで、驚きをなくしたり、不遜になったり、あらあらしくなったりした人間が、自然の摂理から学んで、自分をよみがえらせたり、あたらしく自分を発見したりして、自分を人間的にしていくということでもある。

                                                                                               斎藤喜博