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フィールド日記

2013.07.24

湧水に光る蘚苔類

 

2013.07.24 Wednesday
環境カウンセラーの保坂貞治先生に不二聖心の地質についてうかがったところ、以下のような貴重な回答を得ました。


不二聖心は愛鷹火山(洪積世中期の48万年前~38万年前の活動)の南東麓の末端域に位置し、基底に玄武岩質の凝灰角礫岩、上部に40~70㎝の亜円礫を載せる地層からなる。亜円礫は南に厚く北に薄くなり、教育会館横の小川沿いに約1㎞分布し、上流は凝灰角礫岩が裾野市ゴミ焼却場付近まで認められる。
凝灰角礫岩層は西の東名ゴルフ場との境の小川沿いに江橋工業より約400m上流まで確認できる。
不二聖心校地内では校舎北側坂道の東名ガード手前付近に分布し、グランド寄りの図書館横に抜ける坂道の中間、井戸水のポンプアップ場まで分布する。
凝灰角礫岩層は水が関与し層状構造を示す。水が関与しているため隙間が充填されこれが不浸透層となり上面の境より地下水が滲み出ている箇所がある。特に図書館に抜ける坂道では堆積の際分溜作用が働き、地層の下部の硬質部分が地下水層となりかなりの湧水が見られる。湧水付近は侵食され穴となり、水辺動物の棲みかとなっている。


今日も地下水は豊かに湧き出していました。湧き出る水が蘚苔類を輝かせ、不思議な雰囲気です。生じた穴はたくさんのサワガニの棲みかとなっています。
 

今日のことば

生きて行くということは、砂漠の真中に一人で放り出されるようなものだ。いつか目指す場所へ向かうためには、目印になる高い星を常に見失わないこと。そしてもう一つは日々、命をつなぐための「水」を見つけることだ。その二つのどちらが欠けてもいけない。

赤川次郎