フィールド日記
2020.01.03
エゾスナゴケ
駐車場の近くの岩上にエゾスナゴケが生えていました。和名に「エゾ」とついていますが、全国の低地から亜高山帯にかけて生育しています。コケは日当たりの悪いところに生えるイメージがありますが、本種は日当たりの良い岩上や砂質の土壌によく生えています。長期間の乾燥に強いことから屋上緑化などにも使われている身近なコケです。
2019.12.31
イノモトソウ
校舎の陰でイノモトソウを見つけました。人家の近くの地上や石垣などに広く見られる種です。和名は井之許草で井戸の近くに生えることが由来です。近縁種にオオバイノモトソウがありますが、葉の中軸に翼があることで区別することができます。
胞子のう群は葉の縁につき、これを包み込むように葉が巻き込んでいます。
2019.12.27
ヒメジャゴケ
校舎裏にヒメジャゴケが生えています。ジャゴケと同様にヘビのうろこのような模様が葉状体の表面に見られます。気温が低くなると無性芽をつけ、葉状体は枯れてしまいます。
下の写真は葉状体の縁に見られる無性芽を拡大したものです。無性芽には耐寒性があり、越冬して春には葉状体となります。また、近くに見られる丸い部分は雌器托で、こちらも春に伸びだし、胞子を飛ばします。
2019.12.24
フモトシダ
職員室裏の植え込みにフモトシダが生えていました。山の麓に生えることが多いことからフモトシダと呼ばれているそうです。葉は単羽状複葉で、葉柄に毛が多いことが特徴です。
胞子のう群は葉脈の先端にあり、カップ状の包膜に覆われています。
2019.12.22
12月の野鳥の調査
日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が12月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。
12月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。
1.キジバト 2羽
2.トビ 2羽
3.ノスリ 2羽
4.コゲラ 3羽
5.アオゲラ 1羽
6.カケス 1羽
7.ハシボソガラス 2羽
8.ハシブトガラス20羽
9.ヤマガラ 1羽
10.シジュウカラ 3羽
11.ヒヨドリ 47羽
12.ウグイス 1羽
13.エナガ 1羽
14.メジロ 6羽
15.ツグミ 48羽
16.ルリビタキ 1羽
17.ジョウビタキ 2羽
18.ハクセキレイ 1羽
19.カワラヒワ 3羽
20.シメ 2羽
21.ホオジロ 2羽
22.アオジ 6羽
【特記事項】
1.ソメイヨシノの古木が有るススキ野原で、ツグミとヒヨドリの群れが飛び交っていた。
2.今年は不二聖心女子学院だけではなく、他の場所でも猛禽類のノスリを見る事が多い。
2019.12.20
スミレモ
駐車場の近くにある大きなクスノキの樹皮にスミレモが着生しています。一見するとオレンジ色のコケ植物のようですが、気生藻と呼ばれる陸上で生育する藻類の仲間です。
顕微鏡で見ると円柱形の細胞の中には緑色の葉緑体のほかにオレンジ色の顆粒を多く含んでいることがわかります。
2019.12.17
トラノオシダ
裏道の石積みでトラノオシダが見られます。山地から市街地まで広く一般に見られる種ですが、人里近くで見ることが多いようです。和名は細長い葉を虎の尾に見立てて名付けられました。
2019.12.13
ノキシノブ
裏道の石積みに着生するノキシノブが胞子のう群をつけていました。ワラビやゼンマイなどのシダらしい形のシダではありませんが、身近な場所で最も普通に見られるシダ植物の1つです。
葉の裏面には丸くて大型の胞子のう群がびっしりついています。胞子のう群の様子はシダ植物を見分けるときの大きなポイントの1つです。
2019.12.10
トキリマメ
駐車場近くの植え込みでトキリマメの果実を見つけました。鮮やかな赤い果皮と光沢のある黒い種子が目立っています。果実が熟しても種子が落ちないことも特徴です。近縁種にタンキリマメがありよく似ていますが、葉の形によって見分けることができます。