フィールド日記
2011.05.06
エゴノキとエゴツルクビオトシブミ
平成23年5月6日 金曜日
今日も不二聖心はとても良いお天気でした。少し汗ばむほどの陽気でしたが、木陰はひんやりとしていました。枝を横に広げる樹形の場合には木陰の面積も広くなりますが、その種の樹木の一つにエゴノキがあります。
今日はエゴノキの若葉の上でエゴツルクビオトシブミが揺りかご作りに励んでいました。長い首を器用に動かして葉を切り取り、その切り取った葉を巻き上げて 揺りかごを作ります。巻き上げた葉の中には卵が産み付けられてあり、卵から孵った幼虫はその葉を食べて育ちます。つまり揺りかごは幼虫にとって部屋であり 食べ物でもあるわけです。何と効率的な自然界の仕組みかと思います。
オトシブミの名前の由来は、巻き上げた葉が手紙(ふみ)のように見え、オトシブミは最後に揺りかごを地上に切り落とすため、「落とし文(オトシブミ)」と 名付けられました。ところがオトシブミの中には、巻き上げた葉を落とす種類とぶらさげたままにしておく種類があります。エゴツルクビオトシブミは後者です ので、落とさないけどオトシブミということになります。