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フィールド日記

2011.05.12

キンランとスダジイ

平成23年5月12日 木曜日

講堂の横の道で絶滅危惧種のキンランを見つけました。ここ数年、姿を消していたキンランが
よみがえったのです。
ところで、この写真に写っているキンランの横の木が何かわかるでしょうか。
植物のことがいろいろわかってくると、これだけの画像である程度の樹木の特定が 可能になります。
5月9日の「不二聖心のフィールド日記」に「キンランは菌根菌と共生関係にありますが、
菌根菌は栄養を特定の樹木から得ていると言われま す。つまり三者が共生関係にあるわけです。」と書きました。
つまり、「特定の樹木」とは何であるかを調べれば写真の樹木の見当もつくということです。
答え は「ブナ科に属する樹木」です。講堂の入り口近くにある樹木のプレートで確認してみたところ、
「ブナ科スダジイ」と書かれていました。
本来、キンランは雑木林でよく見られるランです。雑木林のクヌギやコナラと講堂横のスダジイは
だいぶ姿の異なる樹木ですが、それらが確かに同じ仲間であることをキンランは私たちに教えてくれます。
ちなみに、不二聖心の保護の聖人である聖ローズ・フィリピン・ドゥシェーンの「ドゥシェーン」は「かしの木」を意味しますが、その「かしの木」もまたブナ科に属しています。