フィールド日記
2018.04.10
トサカホウオウゴケ
裏道の石積みにトサカホウオウゴケが群生しています。ホウオウゴケ科の仲間は葉が左右2列に規則正しく並んでおり、その姿が鳳凰の尾の形に似ていることが科名の由来になっています。一万円札の裏面に描かれた鳳凰像の尾と比べると確かに似ています。
コケ植物の種名を調べるには顕微鏡による観察が必要です。下は葉の先端部の顕微鏡写真です。葉の全周に明るい細胞が帯状に並んでいることと、種名の由来となった鶏のとさかのような鋸歯(ぎざぎざ)があることから、トサカホウオウゴケと判断しました。
2018.04.06
ジロボウエンゴサクとタチツボスミレ
ジロボウエンゴサクとタチツボスミレが並んで咲いていました。写真の中央の淡紅紫色の花がジロボウエンゴサクで、そのまわりがタチツボスミレです。
2018.04.03
モミジイチゴ
モミジイチゴが白い花を咲かせています。不二聖心ではいくつかのキイチゴの仲間が見られますが、このモミジイチゴが最も早く花を咲かせるように思います。花は下向きに咲くので、覗き込むように写真を撮りました。
葉は変異が大きく、また、近い種との雑種をつくりやすいことから分類は難しいグループのようです。不二聖心に見られるものは下の写真のように、切れ込みが深いものが多いです。
2018.03.27
ワラビ
裏の雑木林の林床にたくさんのワラビが萌え出ていました。いつもの年よりかなり早いような印象があります。例年と違う動きを見せているのは、桜だけではないのかもしれません。
今日のことば
石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも 志貴皇子
2018.03.26
ビロードツリアブ
早春に姿を見せるアブとして知られ、北杜夫の『どくとるマンボウ昆虫記』にも登場するビロードツリアブがキャンプ場で多数確認されました。ビロードツリアブは複数の個体がまとまって飛んでいることも多く、空中でホバリングする姿は一目見てビロードツリアブだとわかるほど特徴的です。
今日のことば
世をはなれ人を忘れて我はただ我の心の奥底にすむ 西田幾多郎
2018.03.22
シイタケ大豊作
「共生の森」のクヌギの原木からこれまで見たことがないほど大量のシイタケが発生しました。命を終えたクヌギから菌の働きによってこれだけのシイタケが育ち、それがまた人間の命の糧となることを思うと生命の不思議を感じずにはいられません。
今日のことば
天地もよりて立つらん芥子の実もそこに凝るらん深きことわり 湯川秀樹
2018.03.19
ソメイヨシノの蕾
昨日、気象庁が東京でソメイヨシノが開花したと発表しました。これは、平年より9 日早く、昨年より4日早い開花となります。観測を開始した1953年以降、2002年と2013年の3月16日に次ぐ、3番目に早い開花であるということです。
2018.03.14
タチツボスミレ
気がつけば、雑木林の斜面にたくさんのタチツボスミレが咲いていました。
花弁の色を注意して見ると若干の濃淡の違いがあります。
スミレとよく似た色のフデリンドウが見られるのもそう遠くはないようです。
今日のことば
どんな生き方をしてもいい。魅せられたことを手放してはいけない。好きこと、どうしてもやいたいことの近くにいることを大切にしなさい。
田中優子の父
2018.03.08
3月の野鳥の調査 タゴガエル
日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が3月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。

2018.03.02
薩摩紅梅とハナアブ
築山の紅梅もそろそろ花の盛りを過ぎてきました。
今日の様子です。
木の周辺がピンクに染まり始めました。
その近くには訪花したハナアブが地面の上で休息をとっていました。
今日のことば
ながながと川一筋や雪の原 凡兆