フィールド日記
2011.10.28
蛾をとらえたハナグモ
平成23年10月27日 木曜日
放射冷却の影響でこの秋一番の冷え込みとなりましたが、日が昇ってからは雲一つない秋晴れの一日と
なりました。
朝の冷え込みは生き物の活動を鈍らせていましたが、そのような中で、
蛾をとらえたハナグモの姿を撮影することができました。アザミの花の陰に潜んでいて、
蜜を吸いに来た蛾に襲いかかったものと思われます。
今日のことば
求めないーー
すると
心が静かになる
求めないーー
すると
ほんものをさがしている自分に
気づく
加島祥造
2011.10.25
富士山の笠雲
平成23年10月25日 火曜日
今日もカネタタキの声が聞こえる秋らしい一日でした。
下の写真は笠雲のかかる富士山の写真です。笠雲は静止して見えますが、このような雲が富士山の上にある時には
富士山上空には強風が吹き荒れていると言われます。
そう言えば、今日は机上のプリントが舞ってしまうくらいの強めの風が一日吹いていました。
今日のことば
人間の品位というものは、その時に置かれた社会的立場よりも、
自己のよって立つ内なるものをしっかり持っている人におのずから備わるものなのだろう。
神谷美恵子
2011.10.24
ツチイナゴ - クリスマスのバッタ -
平成23年10月24日 月曜日
カネタタキの声を今日も確認することができました。夜にはアオマツムシも鳴いていましたし、
まだまだ鳴く虫の声を楽しむことができそうです。
下の写真は、カネタタキやアオマツムシと同じ直翅目のツチイナゴです。8月14日のフィールド日記で紹介した
幼虫がこのような立派な姿になりました。ク リスマスの頃まで生き続けます。
秋から冬にかけても活動を続けることから、枯れ草にまぎれやすいような色をしていますが、
今日はセイタカアワダチソウの黄 色と緑の中で一際目立つ姿をしていました。
今日のことば
すばらしいことが
あるもんだ
ノミが
ノミだったとは
ゾウでなかったとは
まどみちお
2011.10.23
クヌギのドングリ
平成23年10月23日 日曜日
不二聖心ではかつて炭焼きのためにクヌギの木がたくさん植えられました。その木が秋になるとたくさんの
実(ドングリ)をつけます。今年は10月20日前後からクヌギのドングリが落ち始めました。
このドングリを上手に土に埋めれば、新しい苗木を育てることができます。
不二聖心にはたくさんの種類のドングリが見られますが、発芽率が最も良いのはクヌギのようです。
今日のことば
Endurance of inescapable sorrow is something which has to be learned alone.
Peal S. Buck
2011.10.22
クツワムシ - 日本一大型の鳴く虫 -
平成23年10月22日 土曜日
昨日の夜、昼礼広場で褐色型のクツワムシのメスが採集されました。
職員室で何人かの先生と観察しましたが、キリギリス科の中でも特に大型のクツワムシの姿をしっかりと
観察することができました。鳴き声で姿を見つけ出せるオスと違い、メスにはなかなか出会うことができません。
その意味でも今回の昼礼 広場での採集は貴重な発見ということになります。
今日のことば
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、
桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
宮澤賢治
2011.10.22
アシナガアリ - 日本一スマートなアリ -
平成23年10月21日 金曜日
朝、職員室までの道を歩いていて、アシナガアリに出会いました。日本に生息するアリの中でも、
とりわけ体型のスマートなアリと言われています。
不二聖心には実にたくさんの種類のアリが生息しており、それを調べるだけでも不二聖心の環境の多様性が
わかってきます。ちなみにアシナガアリは、林内や林縁の環境を好むと言われています。
今日のことば
成功した人びとは、失敗した人びとがやりたがらないことをやる。
E・М・グレイ
2011.10.20
アオドウガネ
平成23年10月20日 木曜日
カネタタキやエンマコオロギの声が聞かれる秋らしい一日でした。
朝、図書館に行こうとして本館の前を横切った時に、ソテツの葉にアオドウガネがいるのを見つけ驚きました。
ソテツの葉の上というのも意外でしたが、それ より何より昨日の低温を経てなお温暖化指標の昆虫と言われる
アオドウガネがいたことに驚いたのです。アオドウガネはもともと静岡にはいなかった虫です。
それが温暖化とともに北上したと考えられているのですが、この時期まで見られるようになったのは
最近ではないのかと思います。
今日のことば
わたしはダイヤモンドを首にかけるより、机をバラで飾りたい。
エマ・ゴールドマン
2011.10.20
クサギ
平成23年10月19日 水曜日
クサギの実が萼に包まれている姿です。まもなく萼が開き、紺色に熟した美しい実が姿を現します。
温情舎の跡地には、クサギの群生地があり、さまざまな生き物をそこに招いています。
今日のことば
困難だから、やろとしないのではない。やろうとしないから、困難なのだ。
セネカ
2011.10.19
シロスジベッコウハナアブ
シロスジベッコハナアブ
平成23年10月19日 火曜日
早朝の駐車場でシロスジベッコウハナアブを見つけました。クロスズメバチの巣に寄生すると言われている
ハナアブです。クロスズメバチは地中に巣を作りま すが、その幼虫は珍味として知られています。
シロスジベッコウハナアブがいるということは、不二聖心のどこかにその珍味が潜んでいるということを
意味して います。
今日のことば
足のない人を見るまで、私は靴のないことを嘆いていた。
古代ペルシアのことわざ
2011.10.17
ニッポンマイマイ
平成23年10月17日 月曜日
10月10日に採集したカタツムリの同定を専門家に依頼していたのですが、その同定結果が今日届きました。
ニッポンマイマイだということです。ニッポンマイマイは日本で最初に学名がつけられたカタツムリです。
今日のことば
自分のためだけに生きようとしたときは、ほんとうの意味で自分のいのちを生かしているのではない。
星野富弘