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フィールド日記

2011年09月

2011.09.20

ツルボ・キバナコスモス・クロハナアブ

平成23年9月20日 火曜日

 9月に不二聖心で見られる花の中から2種紹介します。
まずはツルボです。球根を水にさらして食べることができ、救荒植物としても知られています。

 次はキバナコスモスです。ありふれた花ですが、訪花する昆虫はなかなか珍しいものが多いです。
昨日はクロハナアブが来ていました。

 

       今日のことば

神よ、私をあなたの平和の道具としてお使い下さい。
憎しみのある所に愛を、分裂のある所に一致を
もたらす者としてください。
理解されるよりは理解することを、
愛されるよりは愛することを、
私が求めますように。

             アシジの聖フランシスコ  

2011.09.19

アブラゼミ・クコの花・アゲハチョウの幼虫

平成23年9月19日 月曜日

今日も暑い一日でした。中学校校舎の壁にはアブラゼミがとまっていました。
この時期までアブラゼミが見られるのは珍しいような気がします。

 駐車場の奥にクコの花がたくさん咲いています。今日だけでも3種のハチが訪花しているのを確認しました。
たくさんの命を養いつつ、受粉の手助けをしてもらっているのだろうと思います。

 アゲハチョウの幼虫をもう一匹見つけました。すでに観察を続けてきた幼虫とは体の大きさが全く違います。

 青空に浮かぶ雲は夏を思わせる雲でした。今夜から台風の影響で雨が降りだすようです。
この雨で残暑が終わるとしたら、夏らしい青空と白い雲が見られるのも今日が最後かもしれません。

 

 今日のことば

祈りを唱える人でなく、
祈りの人になりなさい。

     マザー・テレサ

2011.09.18

ナカグロクチバ・カネタタキ

平成23年9月18日 日曜日

 今日はナカグロクチバの写真を撮ることができました。もともと南方系の蛾で、九州地方でよく見られて
いましたが、温暖化により急速に生息域を北に広げています。昨年は9月21日に撮影しました。
どうやら不二聖心にも完全に定着したようです。

 カネタタキのメスを見つけました。オスは昼も夜もチンチンチンとやさしい声で鳴いています。

 今日のことば

ものを欲しいとおもわなければ
こんなにもおだやかなこころになれるのか
うつろのように考えておったのに
このきもちをすこし味わってみると
ここから歩きだしてこそたしかだとおもわれる
なんとなく心のそこからはりあいのあるきもちである

                   八木重吉

2011.09.17

キマダラセセリ

平成23年9月17日 土曜日

 9月に入ってキマダラセセリの姿をよく見るようになったと感じます。翅の黄色と茶色のコントラストが
美しいセセリチョウです。6月から10月ぐらいまで目にすることができますが、9月に見られる新鮮な個体は、
第3化、つまり今シーズンの3世代目の可能性があります。  

 今日のことば

コノ本ハ深イケレド、コチラノ本ハ深クナイ。アサイ、デス。私が少女時代のすべてを過ごした学校の
西洋人の修道女たちは、そういうふうに、いっていた。深イ、は賞讃のことばで、浅イ、はペケだった。
深イカンガエヲモツ人ニナッテクダサイ。ことあるごとに、彼女たちはそうくりかえした。

                                        須賀敦子

2011.09.16

コウモリガ・アゲハチョウの幼虫

平成23年9月16日 金曜日

 下の写真は9月9日に写したものです。ススキの葉にぶら下がる蛾の写真ですが、コウモリガであることが
わかりました。なんともユニークなとまり方をしていますが、よくよく見てみるとはっとするほど羽の色合いと模様の美しい蛾です。不二聖心初記録です。

 校舎の裏のアゲハチョウの幼虫がだんだん大きくなってきました。

 
今日のことば

私が理想を持ち続けているのは、人間の性は結局、善であることをいつまでも信じているからです。
わたしは世界が荒廃しているのを見、わたしたちさえ も破滅させるかも知れない嵐の近づいている音を聞きます。
わたしは数百万の人々の苦しみを身に感じることができます。しかしそれでも尚かつ、天を仰ぐとき、
すべてはまた正常に帰り、この残虐も終わり、平和と静けさが再び世界を訪れるだろうと思います。

                             アンネ・フランク

2011.09.15

月下美人

平成23年9月15日 木曜日 

 修道院の道の脇で月下美人が咲きました。
上の写真は17時過ぎの花の様子で、下の写真は20時過ぎの写真です。今頃花は満開に近づいていることでしょう。
もともとコウモリが受粉の媒介者となっていた花ですから、蝙蝠の活動時間に合わせて花を咲かせているものと
思われます。他に類を見ない神秘的な美しさでした。

           今日のことば

読書は、人生の全てが、決して単純でないことを教えてくれました。
私たちは、複雑さに耐えて生きていかなければならないということ。
人と人との関係においても。国と国との関係においても。
                      
                       皇后美智子さま

2011.09.15

アミメアリの行列・白いヒガンバナ

平成23年9月14日 水曜日

 登校してきた中学1年生が、10メートル近くに及ぶアミメアリの行列を見つけて報告してくれました。
これほどの行列がどのようにしてできるのか、不思議でたまりません。

 白いヒガンバナが図書館の花壇とコンテナの裏に咲いています。なぜかこのあたりは皆、赤ではなく
白いヒガンバナです。先日、『しずおか歌枕紀行』(田中章義)という本を読んでいて、
「『秋だね』とつぶやく亡母(はは)のいるごとしバス待つふる里 曼珠沙華咲く」(相原明子 旧大仁町)
というヒガンバナの歌に出会いました。

 今日のことば

人と人とのあいだを
美しくみよう
わたしと人とのあいだをうつくしくみよう
つかれてはならない
                     八木重吉

2011.09.14

ホソヒラタアブとクズの花

平成23年9月13日 火曜日

 ホソヒラタアブがクズの花目指して飛んでくる瞬間の写真を撮りました。マメ科の花の多くは蝶形花と呼ばれ、受粉を助けてくれる虫を招くために、入り口に虫がとまれる場所をきちんと用意しています。

 今日のことば

主客、相対、対抗、二元をこえた不二のところ、絶対的な一を求めねばならない。

                                  中野孝次

2011.09.12

宮古市への支援物資梱包・オナガササキリ・トリノフンダマシ

平成23年9月12日 月曜日

今朝は、さわやかな秋空の下に、たなびく雲と美しい富士山の姿が見られました。

 放課後、温情の会委員会のメンバーが宮古市への支援物資を梱包しました。物資は明日、発送され、
カトリック宮古教会を通じて週末のふれあいバザーで活用されます。

 不二聖心のバッタ目(直翅目)の生物相はまだまだよくわかっていません。
今朝は、オナガササキリの写真を撮りました。長い産卵管が大きな特徴となっています。不二聖心初記録です。

 日本のいくつかの県で絶滅危惧種に指定されているシロオビトリノフンダマシを不二聖心では頻繁に見かける
ことができるのですが、トリノフンダマシについては、これまで一度も目撃することができていませんでした。
それが今朝、偶然目にすることがで きました。いったいどれだけの時間を経て、
鳥の糞とよく似た姿に変わっていったのでしょうか。進化の不思議を感じます。これも不二聖心初記録です。

 今日のことば

強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない。
                     レイモンド・チャンドラー

2011.09.11

ワレモコウ・アゲハチョウの幼虫

平成23年9月11日 日曜日

 吾亦紅が雑木林の脇の道に咲いていました。この花を見ると若山牧水の「吾木香すすきかるかや
秋くさのさびしききはみ君におくらむ」という名歌を思 い出します。ちなみに、若山牧水は静岡と
縁の深い歌人で、裾野の地にもたびたび足を運んでいます。
全集には温情舎を訪れた時のことを記した随筆も入りっています。

 校舎の裏でアゲハチョウの幼虫を見つけました。若齢幼虫は、鳥の糞に擬態しています。

 今日のことば

人間はひとくきの葦にすぎない。
自然のなかで最も弱いものである。
だが、それは考える葦である。
              パスカル