フィールド日記

2012.05.31

モリアオガエルの卵塊

  2012.05.31 Thursday

 今日は一日中、よくホトトギスが鳴いていました。夕方には、鳴きながら空を飛んでいくホトトギスの姿を目撃することもでき、古典詩歌の世界の中に自分がいるようでした。
もう一つよく聞いたのは、モリアオガエルの鳴き声です。築山の池の卵塊が一日で三つも増えたのにも驚きました。何が産卵を誘発しているのか、興味深いです。


 


今日のことば

私が病気で動けなくなったときに、一番辛かったことは、人に何かをしてあげられないことであった。逆にいえば、人に何かをしてあげて、喜ばれることが何よりもうれしいということである。この喜びは、私だけにとどまらず、多くの人に共通している。

                                 柳澤桂子

2012.05.30

オサムシ

  2012.05.30 Thursday

 不二聖心でもオサムシが頻繁に見られるようになってきました。アオオサムシやマイマイカブリなどのオサムシ類は上翅はありますが下翅は退化しているために飛ぶことができないため、移動能力の低い甲虫として知られます。そのために生息場所の違いによって種分化がおこることも多く、世界的には地球の歴史を語る昆虫として注目されてきました。写真のオサムシは、シズオカオサムシやアオオサムシなど、いくつかの種の可能性がありますが、写真からだけでは判断ができません。辛抱強く同定の努力を重ね、この地域のオサムシ相について明らかにできれば、オサムシの分布が静岡県東部の地理的な歴史について何かを語ってくれるかもしれません。

 


今日のことば


The Earth does not belong to man, 
man belongs to the Earth.
All things are connected.
                        Chief Seattle

2012.05.29

サムライコマユバチ

  2012.05.29 Tuesday

 5月20日に雑木林でマイマイガに寄生しているサムライコマユバチの繭を見つけました。蛾の幼虫の体内に寄生したサムライコマユバチが体外に出てきて繭になったものです。
寄生された幼虫の体内では蛾の寄生血球が異物を排除しようとしますので、寄生蜂は内部寄生を成功させるためにさまざまな工夫を凝らしています。繭の数の多さは、生存戦略の表れの一つと言えるでしょう。


 
 

2枚目の写真は、羽化したサムライコマユバチです。


 


今日のことば

 旅人である私たちは、みな、もとはそこから来た、そしていつの日にかはかえりつこうとしている父の家へのふかい里心、郷愁といったものをもってうまれています。そして、その旅の道すがら、人々のやさしさに会ったとき、人にあいされたとき、あるいは自然のけだかさ、美しさを目のあたりにしたとき、えもいわれぬ感動に心をゆさぶられるのは、みなこの里ごころゆえなのです。というのも、そのようなとき、私たちはこれらの中に、私たちをつくりたもうた神の完全さをおもい出すからです。おもい出すだけではありません。しらずしらずのうちに、私たちは、これらの中に、神につくられたものの、つくりたもうたおかたにたいする渇望をかんじとるからです。
外国人にくらべて、たしかに日本人は自然にたいするおどろくほどの感受性にめぐまれているようです。おなじように「花が咲いた」と云っても、それが私たち日本人の心の中によびおこす感情は、西洋人のそれにくらべてずっと複雑で、ずっとうるおいのある、やさしさーー愛がこもっていることは、私ひとりの結論ではないとおもいます。私はいつもこう思うのです。これこそは、私たち日本人が、自然の中に永遠をみつめるーー云いかえれば、自然をとおして神の観想にいたることへの、特別な召命を証拠だてていることになりはしないだ
ろうかと。                    

                                須賀敦子

2012.05.28

幻の紅茶を摘む   アンネのバラ

  2012.05.28 Monday

 先週の中学生のお茶摘みの様子が岳麓新聞に掲載されました。


 

 今年もヴィラフジの近くのアンネのバラが美しく咲いています。平和のシンボルとして大切にしたいバラです。


 

 

               

               今日のことば

やがて私にも目覚めない朝が来る。
今日は恵みによって目覚めることができた。
さあ、アンネの仕事をしよう。

                   オットー・フランク

2012.05.27

コアシナガバチの営巣   鹿の角

  2012.05.27 Sunday

 ブナ帯に生えるフジイバラを不二聖心の林道で冬に見つけて以来、花が咲くのを楽しみに
してきました。ところが今日、様子を見に行ったらすべて枯れてしまっていました。枯れ枝
にはコアシナガバチが巣を作っていました。時々、このように雨ざらしの場所に巣を作る個
体がいます。

 

 林道で鹿の角を拾いました。二十年以上、不二聖心で教えていて自分で鹿の角を拾ったの
は初めての経験でした。


 


今日のことば

わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ。

                          コリントの信徒への手紙

2012.05.26

イシノミ


 

 2012.05.26 Saturday


お茶畑の横のヒノキの樹皮の上にイシノミを見つけました。昆虫の仲間の中では最も原始的な生物の一つと言われ、水分の吸収を口からではなく腹部を水滴などに押し付けて行うという珍しい特徴を持っています。

 

今日のことば

一、 一日一日をていねいに、心をこめて生きること
二、 お互いの人間存在の尊厳をみとめ合って(できればいたわりと愛情をもって)生きること
三、 それと自然との接触を怠らぬこと

 結局のところ人の世の詩も幸せもこの他になく、それ以外はすべて空しいことにすぎないのではないかな。


細川宏

2012.05.25

サトキマダラヒカゲ


 

 2012.05.25 Friday

 雑木林の樹液にいろいろな生き物が集まる季節になりました。上の写真の蝶はサトキマダラヒカゲです。チョウ学の大家、高橋真弓先生が20年かけてサトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲは別種であることを明らかにしたという感動的な話があります。以前は普通種であったサトキマダラヒカゲも静岡県の隣の山梨県では準絶滅危惧種に指定されるようになってしまいました。

 

 
今日のことば

   かきくらし雪ふりしきり降りしづみ我は真実を生きたかりけり

                             高安国世

2012.05.24

ホソオビヒゲナガ   タゴガエルの新聞記事

  2012.05.24  Thursday

 雑木林の縁でホソオビヒゲナガという蛾を見つけました。触覚の長さで際立つ蛾です。この時期、林縁の花などにとまっている姿をよく見かけます。林の中よりも林縁でよく出会える生き物が雑木林には数多くいます。

  裏道のタゴガエルについての記事が岳麓新聞に掲載されました。不二聖心の宝として大切にしていきたいカエルです。

 

              今日のことば

 人はみな慣れぬ齢(よわい)を生きているユリカモメ飛ぶまるき曇天 
                                永田紅

2012.05.23

中学生のお茶摘み   ムラサキシキブミフクレフシ

  2012.05.23 Wednesday

 今日は中学生全員によるお茶摘みが行われました。取材をしてくださった岳麓新聞社の記者の方は「お茶が作られる過程が体験できるのはいいことですね」とおっしゃっていました。「過程」が抜け落ちることの多い今の時代にあって、貴重な体験ができた1時間でした。

 
 ムラサキシキブの花芽に虫こぶがついているのを見つけました。タマバエのつくった虫こぶです。ムラサキシキブミフクレフシという名前の虫こぶで、『日本原色虫えい図鑑』には以下のような説明が載っています。

タマバエの1種によって子房が肥大し、最大直径3.0~6.0mm、高さ2.7~4.7mmの準球形~準倒卵形の虫えいとなる。正常実は熟すると漿質性となり、紫色となるのに対し、虫えいは正常実よりやや大きく、黄緑~緑色のままである。内部には壁のやや堅い幼虫室が1~5個あり、各々に1匹ずつの幼虫が入っている。正常実とともに虫えいも7月頃から落下し始め、秋にはほとんど落下し終わる。1部の虫えいは冬季も枝に残ることがあるが、これらは寄生蜂に寄生されたものが多い。このため、この虫えいはコバチによって形成されると考え
られていたが、後に、タマバエによるものであることが判明した。

 
 下の写真は、虫えいの中にいたタマバエの幼虫の写真です。体長は約1.5ミリです。


                                     

                                           今日のことば

 小さい者であるとは、自分の無を認め、幼児がその父親からすべてを期待するように、天
主さまからすべてを期待すること、また何も思い煩わず、財産をつくらないことでございます。

                          幼きイエスの聖テレジア

2012.05.22

インモンジカメノコハムシ

  2012.05.22 Tuesday

 お茶畑の横の雑木林でイチモンジカメノコハムシの成虫に出会いました。とまっているのは食草のムラサキシキブの枝です。ムラサキシキブや近縁のヤブムラサキを食草とするイチモンジカメノコハムシは広くインドにまで分布していると言われます。ということは、食草のムラサキシキブの仲間も同じ範囲で分布している可能性があるということです。



今日のことば

地球を包む空気の皮のなかに
生きているのに
林檎の皮をむいて捨てている

              杉山平一

2012.05.21

ゴマダラチョウ


 

 2012.05.21 Monday

  今日は、「夏休み子供自然体験教室実行委員会」のメンバーで、体験教室のコースの下見をしました。コースに含まれる雑木林で出会ったのが、写真のゴマダラチョウです。クヌギの樹液を求めてやってきたものと思われます。
ゴマダラチョウの幼虫はエノキの葉を食べます。高校1年生の総合学習で行う「共生の森づくり」の植栽予定樹木にエノキも含まれています。森づくりを通して、このような美しいチョウが不二聖心のフィールドに増えることを願っています。

 

今日のことば

ミツバチの農薬被害が続いている。量によっては大量死につながり、即死しなくても、中長期的に影響が出る恐れもわかってきた。(中略)
大量失踪や大量死には、農薬、ダニ、ウイルス、環境の悪化など様々な要因や、それらが複合的に関わった可能性が指摘されている。中でも注目されているのがネオニコチノイド系農薬の影響。イネにつくカメムシなどの防除に使われている農薬だ。(中略)
ネオニコ系農薬が使われる背景には、消費者の意識もある。イネにカメムシがつくと、斑点米という黒い米粒になる。食べても害はないが、わずかな割合でも斑点米が含まれると等級が下がり、農家にとって経済的に打撃となる。
「ミツバチが死ぬのは怖いと思いながら、真っ白なご飯をありがたがる意識の間にはずれがある。これを啓発することが必要だ」。そう話すのは、玉川大学ミツバチ科学研究センターの中村純教授。「ハチミツやご飯の向こうにある景色、生産現場への意識を持って欲しい」と指摘する。


小坪遊

2012.05.21

ジャコウアゲハ


 


2012.05.20 Sunday

 ここのところジャコウアゲハを本当によく見かけます。今日もハルジオンにとまる姿を何度も見ました。ジャコウアゲハは、幼虫がウマノスズクサという有毒の植物を食べることで自身も毒を持つようになるので、天敵からあわてて逃げる必要がありません。だから飛ぶスピードは他のアゲハチョウと比べて遅く、比較的写真の撮りやすいチョウです。

 


今日のことば

いつまでも絶えることなく
友だちでいよう
明日の日を夢見て
希望の道を

空を飛ぶ鳥のように
自由に生きる
今日の日はさようなら
また会う日まで

信じ合う喜びを
大切にしよう
今日の日はさようなら
また会う日まで


金子詔一

2012.05.19

体育大会  アリグモ

  2012.05.19 Saturday


今日は体育大会でした。薫風に吹かれながら五月晴れの空の下で充実した素晴らしい一日を過ごすことができました。

 
 
図書館の近くでユニークな生き物に出会いました。一見するとアリに見えますが、これはアリグモと呼ばれるクモで、アリに擬態しています。アリは蟻酸という有毒物質を出すことで天敵から身を守っていますので、クモもアリに擬態することで天敵から忌避されるという利点があるわけです。不二聖心ではいたるところでこのアリグモを目にすることができます。

 
 
                    今日のことば

木という字を一つ書きました
一本じゃかわいそうだから
と思ってもう一本ならべると
林という字になりました
淋しいという字をじっと見ていると
二本の木が
なぜ涙ぐんでいるのか
よくわかる
ほんとに愛しはじめたときにだけ
淋しさが訪れるのです

                    寺山修司

2012.05.18

ヤマアカガエル  フタリシズカ

  2012.05.18 Friday


築山の池のヤマアカガエルのオタマジャクシがカエルになったと生徒が知らせてくれました。同じアカガエル科でも昨日のフィールド日記で紹介したタゴガエルとは様子が若干違い、多少こちらの方が大きいです。タゴガエルの生息環境の特殊性が体の大きさにも影響しているのかもしれません。


 

 フタリシズカが咲き始めました。この時期は美しい純白の花をたくさん見ることができます。


 

 

         今日のことば

ここは宇宙の どのへんなのか
いまは時間の どのへんなのか

鉱物たち はてしなく大らかで
植物たち かぎりなくみずみずしくて
動物たち いつもまっ正直で
この数えきれないまぶしい物物物の中の
ひとにぎりの人間 ぼくたち
こいびとたち 美しく
父母たち やさしく
友だちみんな たのもしく
たべもの みんな おいしく
やらずにおれない素晴らしいこと
山ほど あって
生かされている!

自分で 生きているかのように
こんなに たしかに!
                    まど・みちお

2012.05.17

マルバウツギ

  2012.05.17 Thursday

 裏道にマルバウツギが目立つ季節となりました。マルバウツギは、山口県で絶滅危惧Ⅱ類に、栃木県で準絶滅危惧種に指定されています。
マルバウツギについては『不二の自然①』で次のように紹介しました。

 今年もウツギ(卯の花)の咲く季節となりました。陰暦4月は卯月といいますが、この月に合わせるようにして、卯(ウサギ)のように白い花、「卯の花」が咲き始めます。古来、日本の詩歌に卯の花は数多く詠まれてきました。その多くはホトトギスとともに詠まれたという特徴を持っています。例えば有名な文部省唱歌「夏は来ぬ」の歌詞には次のような一節があります。

卯の花の匂う垣根に ほととぎす早も来鳴きて
忍び音もらす    夏は来ぬ

 不二聖心では毎年、ホトトギスの声も聞くことができます。卯の花が咲き、ホトトギスが鳴くこの自然を大切にしたいものです。

 

                今日のことば

時をも停止させるような、時を垂直に断つ言葉、
それに触れて立ち止まらなくては、
永遠は見えてこない。

                      今道友信

2012.05.16

モリアオガエル  タゴガエル

  2012.05.16 Wednesday

 昨夜、帰宅しようとして廊下を歩いていたら校舎内に迷いこんだモリアオガエルに出会い
ました。


 

 校舎内に迷い込んだモリアオガエルを外に逃がしてもどってきたら、今度は窓に別のモリアオガエルがついていました。

 

 今日の朝は、岩の穴から出てきたタゴガエルの子どもに出会いました。絶滅危惧種のカエルたちに日々、出会うことのできる不二聖心の環境は本当に素晴らしいと感じます。


 

 

今日のことば


私たちは子どもを尊重しなければなりません。創造主である神の姿に似せて造られたこの小さき者の世界に敬意を持って接していかなければなりません。

                             聖マグダレナ・ソフィア

2012.05.15

モリアオガエル

  2012.05.15 Tuesday

 雨の一日となり体育大会の総練習も体育館で行うこととなりましたが、モリアオガエルだけは一日中、元気のよい鳴き声を響かせていました。写真はアジサイの木につかまっているモリアオガエルの写真です。指は、アマガエルなどと比べてかなり長く、木の上での生活に適するように進化してきたことがわかります。

 


 今日のことば

あなたの知らないところに いろいろな人生がある
あなたの人生が かけがえのないように
あなたの知らない人生も また かけがえがない
人を愛するということは 
知らない人生を知るということだ
                        灰谷健次郎

2012.05.14

エビネ  オオギンスジアカハマキ

  2012.05.14 Monday

 職員室の横の花壇にエビネが咲いています。たまたま横を通ったので見つけることができましたが、ほとんど誰にも知られることなく咲いている花です。何とも惜しい気がします。


 

 お茶畑の横のコナラの葉の上でオオギンスジアカハマキを見つけました。害虫としての扱いも受ける蛾ですが、虚心に見れば何とも美しい蛾だと思います。重なる葉の間に隠れるようにとまっていました。目立たないところにこそ本当に美しいものはあるのかもしれません。


 

 

           今日のことば

 私たちは「一人ひとりがかけがえのない存在だ」と日ごろ聞かされてはいるけれど、実際にそんなふうに生活することはなく、いつも自分が置かれた場所のシステムに合致するよう暮らしている。「かけがえのない自分」なぞ実感もできないし実現もできない。家族や仲間同士の友愛ですら、その多くは共依存だったり、自己愛の押しつけだったり、愛の強要や、ギヴ・アンド・テイクの体系だったりする。
そんな現実の中で、本当に「かけがえのない自分」を見つけるためには、たった一人のかけがえのない相手にたった一人で向かい合う必要がある。その相手を特定の「神」という名で呼ぶ必然性はない。

                                 竹下節子

2012.05.13

平清盛の法名を名乗る虫、ジョウカイボン  オオスズメバチ  サトキマダラヒカゲ

  2012.05.13 Sunday

 今日は日曜日、大河ドラマ「平清盛」が放映される日です。この平清盛の法名が和名になっている昆虫がいることをご存じでしょうか。ジョウカイボン(浄海坊)です。今日、そのジョウカイボンの写真を撮ることができました。大きい方がメス、小さい方がオスです。

 クヌギの木の樹液にオオスズメバチとサトキマダラヒカゲが来ていました。今年初の樹液の確認です。いよいよ雑木林が最もにぎわう季節がやってきます。

 


今日のことば

人の世を信ずる心くづれんとすれば見え来ぬ母の面影

八十五の翁となれど母おもへばただになつかし今日は母の日

                            窪田空穂

2012.05.12

カシワクチブトゾウムシ


 

 2012.05.12 Saturday

 5月6日に少々不思議な体験をしました。潜孔虫の調査のためにクヌギの葉を採集したところ、あとでその葉を入れた袋から一匹のゾウムシが出てきたのです。最初は驚きましたが、おそらく葉についていたのに気付かずに一緒に採集してしまったものと思われます。そのゾウムシの種名がカシワクチブトゾウムシであることがわかりました。上の写真は顕微鏡の拡大写真ですが、実際の体調は5ミリしかありません。
私たちの見えないところにたくさんの命があることを忘れないでいたいものです。

 

今日のことば

高きを望め。
あなた方の目はいつも、もっとも高きものを見ているように。
あなた方の一生は、高きものへの絶えざる努力であるように。

マザー・マイヤー

2012.05.10

ナラエダムレタマバチ  ナラエダムレタマフシ  ナラハグキコブフシ

  2012.05.10 Thursday


第2牧草地の上の雑木林でナラエダムレタマバチの虫こぶ(子供部屋)の写真を撮りました。ナラエダムレタマバチは、産卵する時に植物の組織内に特殊な化学物質を注入することで細胞に変化を起こさせ虫こぶを形成させます。この虫こぶには名前がつけられているのですが、1枚目と2枚目の写真は、ナラエダムレタマフシといい、3枚目の写真はナラハグキコブフシといいます。すべてナラエダムレタマバチの虫こぶなのですが、様子は全く違います。実はナラエダムレタマフシは未受精卵を産み付けた時にできる虫こぶで、ナラハグキコ
ブフシは受精卵を産み付けた時にできる虫こぶなのです。前者を単性世代虫えい、後者を両性世代虫えいと呼びます。世の中にこんな不思議な生態の生き物がいることがあまり知られていないことをとても惜しいことだと思っています。


 
 

               今日のことば


人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶことはできる。管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だがそれだけでは十分ではない。
根本的な資質が必要である。真摯さである。

                                ドラッカー

2012.05.09

コアシナガバチの女王バチとその卵

  2012.05.09 Wednesday

 今朝、第2牧草地で巣作りをしているコアシナガバチの写真を撮りました。巣の中には既に卵が産み付けられていますが、この卵は女王蜂の体内で越冬した卵です。2枚目の写真は5月6日に写したものです。そこには命の結晶のような卵がはっきりと写っています。わずか3日の間に巣が大きくなっているのもわかります。アシナガバチが巣を完成させる確率はわずか3割です。女王蜂の厳しい戦いはまだまだ続きます。

 
 

 


今日のことば

言葉が変われば、心が変わる。
心が変われば、態度が変わる。
態度が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。 
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、運命が変わる。
運命が変われば、人生が変わる。

                      大畑友香

2012.05.08

飛ぶ宝石 ホソミイトトンボ

  2012.05.08 Tuesday

最近、雑木林でホソミイトトンボをよく見かけます。その体色の青さは思わず息をのむ美しさです。この時期に見られる個体は越冬した個体で、秋に淡い青だった体色が冬を乗り切ることで鮮やかな青に変わるそうです。

 

   

            今日のことば

一日一日が祭礼だ
雲も風もたまらなくいい
この世は素晴しいものを満載した
豪華船なのだ
                  辻邦生

2012.05.07

第2東名高速道路  ハイイロゲンゴロウ

  2012.05.07 Monday

 下の写真は第2牧草地から写した第2東名高速道路の写真です。不二聖心は、2本の東名高速道路が通る日本で唯一の学校ではないでしょうか。

 
第2牧草地の池の縁にハイイロゲンゴロウが上がってきていました。ハイイロゲンゴロウは東京都では既に絶滅したとされています。
水生昆虫であるハイイロゲンゴロウがなぜ水から外に出てきたのか、その理由はよくわかりません。

  

 


今日のことば

     夢は不満足から生まれる。満ち足りた人間は夢を見ない。

                         アンリ・ド・モンテルラン

2012.05.06

ブナの芽鱗で身を包んだミノムシ

  2012.05.06 Sunday

  第1牧草地のブナの木には冬芽を包んでいた芽鱗がまだたくさんついています。それを巧みに利用している虫を見つけました。ミノガの幼虫、ミノムシです。茶色い芽鱗を身にまとった姿はなかなかおしゃれで、見慣れたミノムシの姿とは明らかに違います。1年の中で今しか見ることのできない光景と言えるでしょう。よく見ると幼虫の頭が蓑の中心から出ているのがわかります。

 

今日のことば

戦いにおいては
一人が千人に打ち勝つことがある。
しかし、
自分に打ち勝つものこそ、
最も偉大な勝利者である。   
                   ブッダ

      お知らせ

 2012年8月7日に不二聖心女子学院では「夏休み子供自然体験教室」を開催することになりました。
  詳細をお知りになりたい方は、不二聖心女子学院のホームページのトップページの「夏休み子供自然体験教室小学生対象募集中!」のバナーをクリックしてください。

2012.05.05

2匹のシマヘビ


 

 2012.05.05 Saturday

  今年初めてシマヘビと出会いました。今まで不二聖心では何度もシマヘビを見てきましたが、今回は何と2匹が一緒にいるところを見つけました。双頭のヘビの伝説は、このような自然界の姿からヒントを得ているのかもしれません。

 

今日のことば

子どもといっしょに自然を探検するということは、まわりにあるすべてのものに対するあなた自身の感受性にみがきをかけるということです。それは、しばらくつかっていなかった感覚の回路をひらくこと、つまり、あなたの目、耳、鼻、指先のつかいかたをもう一度学び直すことなのです。

レイチェル・カーソン

 

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2012.05.04

モリアオガエルの卵

 

 2012.05.04 Friday

 本館前の築山のシダレザクラの枝にモリアオガエルの卵がついていました。すでに枝の下の池にはヤマアカガエルのオタマジャクシがたくさん泳いでいますので、やがてそこにモリアオガエルのオタマジャクシが仲間入りすることになります。
モリアオガエルは、産卵時期以外は森で生活するカエルとして知られています。写真の卵は不二聖心の豊かな森の象徴とも言えるものであり、全国でモリアオガエルが絶滅危惧種とされている理由の一つとして、池の周辺に豊かな森が広がるような環境の減少を挙げることができます。

 

今日のことば


ことしも生きて
さくらを見ています
さくらふぶきの下を ふらふらと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と


茨木のり子

 

お知らせ

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2012.05.03

ヒメカンショコガネと地球温暖化

 

 2012.05.03 Thursday

 今日は、椙山女学園大学研究論集第41号(2010)に収められた「名古屋東山周辺の昆虫相」(内藤通孝)という論文を読みました。1990年の「愛知県の昆虫」という調査報告以来のまとまった報告ということでしたが、驚いたのは、1990年の報告にアオドウガネの報告例が全くなかったということです。温暖化により北上し今や不二聖心では全く珍しくなくなっているアオドウガネが、1990年頃にはまだ名古屋にいなかったという事実に衝撃を受けました。
もう一つ注目したのは、論文の「まとめ」の一節です。「まとめ」の5に次のようにありました。

 5 ヒメカンショコガネは温暖系の種であり、今後増加する可能性がある。

 このヒメカンショコガネを4月30日に不二聖心の雑木林で採集しました。上の写真はその時に撮影したもので、一緒に写っているのはゼンマイの胞子葉です。今後、ヒメカンショコガネが増加していくかどうか、注意深く見守っていく必要がありそうです。

 

                今日のことば


知らんということがいちばんの罪。それで、知らん人たちのためにも、自分のためにも祈ります。

                           水俣病患者の言葉


          お知らせ

 2012年8月7日に不二聖心女子学院では「夏休み子供自然体験教室」を開催することになりました。
  詳細をお知りになりたい方は、不二聖心女子学院のホームページのトップページの「夏休み子供自然体験教室小学生対象募集中!」のバナーをクリックしてください。

2012.05.02

特定外来生物ガビチョウ

  2012.05.02 Wednesday

 特定外来生物であり日本の侵略的外来種ワースト100選定種でもあるガビチョウが職員室の横の庭にいました。今日は雨のためにそれほど大きな声では鳴いていませんでしたが、時にはあまりの鳴き声のやかましさに閉口してしまうこともあります。ハワイでは中華街の火事で飼われていたガビチョウが逃げ出して野生化しているそうです。英名はChinese Hwameiと言います。英語版のウィキペディアにはThe species is a popular cagebird because of its attractive song.と書いてありますが、attractive song とはなかなか感じ
られません。
雨でも元気よく鳴いていたのはモリアオガエルです。外来指定生物と絶滅危惧種がすぐ近くに生息しているのも不二聖心の自然のユニークさかもしれません。

 

今日のことば

蜂はお花のなかに
お花はお庭のなかに
お庭は土塀のなかに
土塀は町のなかに
町は日本のなかに
日本は世界のなかに
世界は神さまのなかに
さうして、さうして、神さまは小ちゃな蜂のなかに

                          金子みすず

          お知らせ

 2012年8月7日に不二聖心女子学院では「夏休み子供自然体験教室」を開催することになりました。
  詳細をお知りになりたい方は、不二聖心女子学院のホームページのトップページの「夏休み子供自然体験教室小学生対象募集中!」のバナーをクリックしてください。

2012.05.02

トゲヒゲトラカミキリ

  2012.05.01 Tuesday

今日から5月になりました。ここ数日の暖かさで雑木林は急に賑やかさを増しました。写真のカミキリムシはトゲヒゲトラカミキリで、雑木林のゼンマイの葉の上にいました。トラカミキリは日本に約70種いるそうです。これだけを見ても、生物の世界の多様さの一端がわかります。

 

 

 
今日のことば

これからは知識集約型の時代です。学識と知識を持つことによってしか新しい地平は開かない。19世紀は軍事力の時代、軍艦を差し向けて相手をいう通りにさせるやり方でした。20世紀は経済力だったでしょう。では21世紀は何によって働くのかといえば、知識です。知識に共感する人たちが各方面で行動を起こして政策変更を可能にしていく。一つの国の中でも、国際社会でも、知識に基づいて認識形成がなされ評価や判断が決まっていくようになります。                      

                                猪口邦子


お知らせ

 2012年8月7日に不二聖心女子学院では「夏休み子供自然体験教室」を開催することになりました。
不二聖心女子学院には約20万坪の敷地があり、そこには雑木林、すすき野原、竹林、針葉樹林、茶畑、栗畑、草原などさまざまな環境があります。夏休みの一日を豊かな自然の中で過ごし、広い敷地をウォーキングしながら生き物について学び、たくさんの命を感じてみたいという方はどうぞお申し込みください。
牧草地での虫取りゲームや日本でここにしかない幻の紅茶「ただにしき」を飲みながらのティータイムも企画しています。
  詳細をお知りになりたい方は、不二聖心女子学院のホームページのトップページの「夏休み子供自然体験教室小学生対象募集中!」のバナーをクリックしてください。

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